2打差5位から出た森田遥(20=フリー)が4バーディー、2ボギーの70で回り、通算5アンダーの211で4位となった。日本ツアー本格参戦1年目だった昨季の6度に迫る、今季8試合で4度目のトップ10入り。

 森田は開口一番「粘りましたね」とうなずいた。3日間を通じてドライバーの制御に苦しみながら、後半10番のバーディーで一時は首位に並んだ。「いつもトップ10に入っている時は勝ちたい気持ちが裏目に出ていたけど、今日は伸び伸びできた」。大会直前に体調を崩し、点滴を打つなどして出場にこぎ着けたが、調整不足の影響はあった。それだけが心残りだった。

 近いうちの初優勝を予感させるパフォーマンスの裏には、地道な取り組みがある。今季からトレーニングジム「RIZAP(ライザップ)」とスポンサー契約を結び、食事メニュー作成のサポートを受ける。昨季終了時に53キロだった体重を5キロ増やすことが目標だが「きついですよ(笑い)。頑張って今、55・5くらい。すぐ54に落ちちゃう」。それでも「ボールに強さが出ますし、今までクラブに振られていた感じだったけど、疲れにくくなりました」と変化を実感している。

 「スピーカーと一緒です。重い方が、音がいいですよね」。かつてこの大会で優勝争いを演じたスーパーアマチュアは、プロとして着実に成長を遂げている。【亀山泰宏】