満身創痍(そうい)の鈴木愛(23=セールスフォース)が、ツアー通算4勝目を飾った。両膝に痛みを抱えながらも強行出場。前日13日には途中棄権も考えたほどだった。

 膝にはテーピングをして全18ホールをイーブンで回った。17番パー4では痛恨のダブルボギーをたたきながらも、我慢のゴルフで通算7アンダーで今季初優勝を手にした。

 「今日も本当に膝の状態が良くなかった。寝る前にアイシングをして、毎日(膝の筋肉をほぐすために)お風呂は30分以上はつかるようにした。練習も控えないといけなくて、ここまで体力的にキツかったことは今までないです。こんなに3日間がキツいと思ったのはプロになって初めて」。

 それでも、優勝への執念は最後まで消えることはなかった。

 「7、8番でボギーをたたいた時に、気持ち的に『もうダメなのか~』と思った。9番コースに向かって歩いている時に、キャディーさんが『勝負はインコースだから! 絶対に残りを頑張ろう!』って言ってくれた。17番でダブルボギーをした時も『またやらかしてしまった』って思っていたら、キャディーさんが『終わったことは仕方がない。ここからが大事』と声をかけてくれた」。

 気力でつかんだ優勝。鈴木は「今年は5勝することが目標。できればメジャーでも、もう1勝を狙いたい」と目を輝かせた。