小野田享也(たかや、25=フリー)が8バーディー、2ボギーのツアー自己ベスト65で回り、通算6アンダーの136で自身初の首位に立った。

 「先週の日本プロが入らなすぎたので思い切って」実戦初投入したスコッティキャメロンのマレット型パターが好調。ピン型を愛用してきたが、パター変更と同時に左手を下にして握るクロスハンドにしたことでさらにフィーリングが良くなった。「安心感が出て、ショートパットも怖くなくなりました」とうなずく。

 昨年の最終予選会で21位となり、ツアーへの本格参戦は今年が初めて。松山英樹や石川遼と同学年で、日大在籍時には松山との対戦経験もある。「全然歯が立たなくて、勝てる気がしなかった。僕が今まで回った選手の中で一番うまかった」。力の差を痛感した分、偉大な背中への憧れは募る。「たどり着くのは難しいと思うけど、頑張りたい」と目を輝かせる。

 初体験となった記者会見では緊張気味で「6アンダーは出来すぎ。狙いすぎず守りすぎず、ほどほどにやっていきたい」と謙虚に話したが、会見後に素の表情をのぞかせる場面も。日大の後輩、堀川未来夢が昨年初シードを獲得したことについて「『堀川がやれるなら、オレもやれる』と思ってます。大学時代は負けたことがなかったですから」。普段から行動を共にしている後輩の活躍が、物腰柔らかな25歳のハートに火を付けている。