小林伸太郎(30=焼鳥まさや)は、悔しいプレーオフ敗退で全米オープン初出場はならなかった。

 36ホールストロークプレーを終え、通算7アンダーで並んだ6人によるプレーオフ。2ホール目からは4人で1枠を争う構図となり、3ホール目でアダム・ブランド(オーストラリア)が脱落。続く4ホール目、残り157ヤードの右ラフから8番アイアンで打った小林の第2打はグリーンを大きくオーバーし、木の根元近くに突っ込んだ。迷った末に左打ちを選択したが、反対側の池に入れるなど「8」をたたいて万事休すとなった。

 「あんなフライヤー(芝がクラブのフェースとボールの間にはさまり、スピンがかからずボールが飛びすぎる現象)します? 木の横じゃなければ…」。敗れたホールの第2打について、信じられない様子だった。

 ただ、敗因は自分に求めた。第2打をグリーン奥のエッジに運んだ1ホール目。ウエッジと迷ってパターを選び、大きくショートしてボギー。「すごく下りに見えた。思ったよりカラーに食われてしまった」。もう1つある。第2ラウンドの最終9番、8メートルのイーグルパットが40センチ届かなかった。「入れなきゃいけなかった」と悔やむ。

 「(直前の)関西オープンが良くなかったので、自分のゴルフを見つめ直す、いい機会だと思ってプレーしていました。でも、最後の最後で“おまけ”は来なかったですね」。無欲で臨んだ戦いで課題を持ち帰った。