2年連続賞金女王のイ・ボミ(28=韓国)が、前日26日に今季限りの引退を発表した宮里藍へ、今季初勝利を贈る。7バーディー、1ボギーの66で通算4アンダーの140とし、首位と3打差9位の逆転V圏に浮上。「大好き」な宮里が出場予定のサントリー・レディース(6月8日開幕)までに復活することを誓った。首位は同7アンダーの全美貞(34=韓国)とサイ・ペイイン(26=台湾)。

 ちょうど1週間前のこと。イ・ボミは中京テレビ・ブリヂストン・レディースで同組だった宮里に、直撃質問していたという。

 イ・ボミ 引退はいつ頃を考えているの?

 宮里 1年は頑張る。

 事前に知らされていなかったが、勝負師の勘だったのか。「私もいつか(引退を)考える。だから先週、一緒に回った時に聞いた」と明かした。

 前日のラウンド中、清水キャディーから引退発表を聞き「ずっと今日も一日中、今度会う時はお花を持っていってあげたいだとか、頭にありました」。韓国にいた高校時代から憧れの存在で「大好き」と公言する。そんな宮里のことを考えながら7バーディー、1ボギーの好スコアを出した。

 今季は不振が続くが「藍ちゃんと会う時に、いいショットを見せたい。ボミがいいプレーをするところを見せたい」という一心でプレーする。首位と3打差で迎える最終日。憧れの人へ、今季初勝利を贈る。【益子浩一】