池田勇太(31=フリー)が通算13アンダーの275で並んだ時松隆光、今平周吾とのプレーオフを制し今季2勝目を挙げた。ツアー通算18勝目。2200万円を加え、生涯獲得賞金が史上最年少で10億円を突破した。プレーオフは1ホール目で今平が脱落。2ホール目で池田がバーディーを奪って時松を振り切った。最終ラウンドで池田は71、時松は72、今平は70だった。

 最終18番のボギーでもつれ込んだプレーオフ。池田は2ホールともバーディーを奪い、嫌な流れから一転して鮮やかに優勝を手繰り寄せた。「納得のいくゴルフができたのはプレーオフだけ。(緊張感が)すぱっと抜けて、楽にできた」と安堵(あんど)の表情だった。

 大会主催者が自身のスポンサーで、さらに尊敬する尾崎将司が7度も優勝している大会でもあり、勝利にこだわった。その気持ちが強過ぎたのか、思うようにスコアを伸ばせず、17番のバーディーによるリードを守れなかった。

 プレーオフではショットに本来の切れが戻った。第1打でともに24歳の若手2人を軽く引き離した。1ホール目で50センチにつけた時松に負けず、70センチにぴたり。2ホール目ではグリーンを外した時松を尻目に、約1メートルに寄せる安定感だった。

 昨季の賞金王はこの勝利で、史上最年少での生涯獲得賞金10億円突破となった。「まあまあ(のペース)ですね」と国内トップのプライドがのぞく。今季ツアーは残り11戦。「全部勝つとは言わないが、毎週勝つつもりで頑張る」と自信のコメントで締めくくった。