石川遼(26=CASIO)は3バーディー、3ボギーの71で回り、通算1オーバーの143で36位だった。国内ツアー自己ワーストを更新する連続予選落ちを「5」でストップし、国内復帰から6試合目で初の予選通過となった。

 「結果に対して精神的な落ち込みが少なからずあった。1週間が1年みたいな感じで長く感じましたね。何年くらいずっと予選落ちてるのかな、みたいな感じでした」と振り返るが、時間を要することも覚悟の上でドライバーショットの根本的な改善に取り組んできた。「この1カ月、ドライバーを中心に何万球と打ってきて、少し成果として自分の中で感じられた。今まではドライバーをすごく難しく打っていた」。変化を実感する一方で「大きな悩みが解決したからと言って(不安が)ゼロになるわけではない」と冷静に話す。

 課題克服を優先したドライバーと5番アイアン中心の練習から、今週に入って従来のルーティンで打ち込み始めた。ショートアイアンの距離感もいまひとつで「今日は100ヤードから5メートルくらいについていたけど、最低でもその半分につけないと」と次のステップに目を向ける。

 同学年の松山英樹(25)が優勝争いで会場を沸かせている今大会。「自分がギャラリーなら(松山)英樹を見にいきたい」と現状を受け止め「もっと強く、うまくなってという気持ちしかない。英樹のゴルフは僕にできないけど、石川遼を見たいな、というゴルフをこれからしていきたい」と前を向いた。