今季国内ツアー唯一の出場となる世界ランク4位の松山英樹(25=LEXUS)は1イーグル、5バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの69で回り、通算10アンダーの274で日本人最上位の5位だった。3番では試合で初めてホールインワンも決めたが、大会連覇を飾った全米オープン覇者ブルックス・ケプカ(27=米国)とは10打差。18年に悲願のメジャー優勝を果たすべく、スイング改良によるショット、パットの進化を誓った。次戦はツアー外の慈善大会、ヒーロー・ワールドチャレンジ(30日開幕、バハマ)となる。

 ピンまで実測175ヤードの3番パー3、松山が8番アイアンで放ったボールはグリーンを捉え、約2メートル手前から転がってカップに吸い込まれた。「完璧。みんなが言っていた『フワフワする』感じが、試合でやってみて初めて分かった」と笑った。プライベートを含め3度目のエース。「4日間でいいプレーはほとんどなかった。3番で大いに(ギャラリーが)沸いてくれたので、ホッとした」。その後のチャージは不発もトップ選手の自覚がにじんだ。

 年内最後のツアー競技を終え「マスターズで思ったように打つために」取り組むスイング改良について、少し踏み込んで明かした。「自分の持ち球はドローだと思っているけど、一緒に回っている人はフェードと思っているかもしれない。そのズレが今の自分」と分析。そこで自身がイメージする弾道との誤差を埋め、精度を高めていく作業に着手した。「自分のフィーリングを出しやすいスイングをする。改造と言われたら大げさ。ちょっとした変化。それが大きな差、結果につながる」と強調した。

 決勝ラウンドでショットを乱したのはミスの残像だった。「ミスを恐れてミスしている。それが(スイングで)余計な動作になって出る」。揺るぎないスイングを確立した先にある理想型にも言及。「パットも、変えようによっては同じように打つことができると思う」。スイングに手を加えることで、グリーン上も進化できる可能性があるという。まずは4月のマスターズを見据え、練習に明け暮れる。「1カ月で2万球くらい打とうかなと思います」。スイング改造中の石川遼のコメントを引用して笑いを誘った。【亀山泰宏】