谷口徹(49=フリー)が6バーディー、2ボギーの68で回り、4アンダーで片岡大育(29)時松隆光(24)と並ぶ首位スタートを切った。

 朝イチから連続バーディー発進。後半も16番で7メートル、17番では4メートルを沈めて連続バーディーを奪った。4月から5月にかけて中日クラウンズ(2位)日本プロ選手権(3位)関西オープン(8位)と3試合連続上位フィニッシュ。優勝争いにも絡んで健在ぶりを示した。「勝てなかったからスイングを全般的にいじった」と振り返るように、試合のない期間を活用してさまざまなことを試して進化を模索したという。「いろんなことを試していたら、逆にどれも身に着かないような感じになって調子が悪くなってきて…」。

 「やればやるほど悪くなっていく」自身の状態からモチベーションも下がりかけたが、ささくれだった心を癒やしてくれるのが人気デュオのコブクロ。岐阜で開催された日本オープンの際には第1日のプレー終了後に名古屋のライブに足を運び、残り3日間を戦う活力とした。前週は宮崎でのダンロップ・フェニックス終了後に「弾丸ツアーで」京セラドーム大阪で行われたライブへ。「アーティストって、歌詞とかでも、心境とか自分とかぶるところがあるんですよ。いろんな人が共感したりとかあると思うんですけど、僕も調子が悪かったから、そういうフレーズを聞いていると、元気というか、無になりますよね。思いっきり騒いだら」と熱っぽく語る。

 ライブで英気を養って乗り込んだ高知で首位発進。来年2月には50歳になる。シニアツアー参戦の権利を得ることになるが「まだ若いんで行かないです」と笑った後で続けた。「今までずっとレギュラー(ツアー)でやってきたし、まだシード落ちしたわけじゃない。優勝したいと思ってやっている。レギュラーは今しかできない」。コブクロのおかげか、持ち前の闘争心にはすっかり火が付いている。