注目のルーキー三浦桃香(19=フリー)が、首位と2打差3位と好発進した。5バーディー、1ボギーで回り、4アンダーの67と難コースを攻略した。身長169センチのモデル体形に、アイドル級ルックスのスター候補生。ツアー初優勝を目指し、V圏内で今日18日の最終日を迎える。昨季賞金女王の鈴木愛(23)が6アンダーで単独首位に立った。前日16日の競技が天候不良で中止となり、大会は36ホールに短縮された。

 眼下に太陽の塔を望むコースに、キラリ輝く新星が現れた。三浦がスコアを伸ばすにつれギャラリーが増えた。インスタートの15番パー4で6メートルのパットを沈めて3つ目のバーディーを奪うと、運まで味方に付けた。続く16番パー4のティーショットが、2つ隣の18番のバンカーへ。絶体絶命の窮地も第2打を木の間に通し、パーでしのいだ。

 「あそこのパーが一番うれしかったです。自分的には大満足。目標は毎日1アンダーなので、とてもいいゴルフができたと思う」

 爪もキラリ輝いた。前日16日の第1ラウンドが強風で中止になると、スマホでネイル店を検索。ピンクのネイルアートを施した。好奇心旺盛な19歳はその後、1人でカラオケ店へ。ゴルフを忘れ2時間も熱唱したという。「何を歌ったかは内緒。アイドル系です」。各地を転戦するツアールーキー。気分転換した結果が、好成績へとつながった。

 勝みなみ、新垣比菜らと同じ黄金世代。昨年5月に交通事故に遭い、負傷が影響してプロテストは不合格。今季はQTランク34位の資格で参戦する。この日の朝食は、母恭子さん(47)がホテルの部屋で作ったウナギのかば焼き。ハーフ終了後の“もぐもぐタイム”には、母手作りの牛タン弁当をペロリとたいらげた。

 「明日もしっかり攻める。ミスをしても焦らない。自分を信じて頑張ります」

 12年ぶり大阪開催のLPGAツアーで、超難コースを攻略した。新人のツアー初Vへ。2打差で追う昨季賞金女王鈴木の背中を、視界に捉えた。【益子浩一】

 ◆三浦桃香(みうら・ももか)1999年(平11)2月12日、宮崎県生まれ。8歳でゴルフを始める。10年に全国小学生大会優勝、13年に九州中学校選手権優勝。14年マンシングウェア27位、同年サマンサタバサ33位でローアマ。宮崎・日章学園高出身。「メルセデス・サポート選手」でベンツ無償貸与による移動サポートなどを受け、デサントとウエア契約。藤木直人ら所属の芸能プロダクション「キューブ」契約アスリート第1号。169センチ、51キロ。血液型はA。