男子ゴルフの世界選手権シリーズ、デル・マッチプレー(21日開幕、米テキサス州オースティンCC)の練習ラウンドが20日(日本時間21日)に同コースで行われた。

 世界ランク6位の松山英樹(26=LEXUS)は前週アーノルド・パーマー招待で左手親指付け根の痛みから6週間ぶりに復帰し、最終日までの4ラウンドを戦った。久々の実戦を終えての疲労度も含め「大丈夫です」。後半13、14、16番など何度か左手を気にして飯田光輝トレーナーにケアをお願いする場面もあったが「(前回)痛めた箇所じゃないので、気にしてはないです」と平然としていた。

 この日18ホールを一緒に回ったのは、翌21日の初戦で対戦する宮里優作(37)。18日に宮里から連絡があり、開幕前日に時間を合わせて練習ラウンドを行う約束をしていたという。ところが、19日の抽選会で2人が同組になるという思わぬ事態が発生。しかも、いきなり直接対決が組まれた。「明日も明後日もお願いします」「まさか…」「まさかです」といったやり取りを笑顔で披露し「(練習ラウンドのスタート前に)『今日もマッチやりますか?』みたいな話もして。楽しみですよね」。対戦を心待ちにした。

 シーズンの大きな目標でもあるマスターズ(ジョージア州)は2週間後に迫ってきた。「『いいプレー』をするまでには、まだまだ時間がかかりそう」と現状を分析するが、口ぶりは落ち着いている。ロリー・マキロイ(英国)は前の試合で予選落ちを喫しながら、翌週のアーノルド・パーマー招待を制した。1つのきっかけで一気に状態を上げ、勝ちきってしまうのがトップ選手。「ロリーもその前は予選落ちして、いきなり勝った。そういうのもあると思う。僕もいきなり良くなるかもしれない。そこら辺はあまり気にせず、自分のベストが尽くせるようにできたらいいと思います」。

 しっかりと足元を見つめ、地道な積み重ねをおろそかにすることなく、今できることに全力で向き合う。ぶれない姿勢で大一番に向けた1日1日を過ごしていく。