男子ゴルフの今季メジャー初戦、マスターズ(ジョージア州)開幕前日恒例のパー3コンテストが4日(日本時間5日)に同コースで行われ、大会初出場の小平智(28=Admiral)もエントリーした。

 元賞金女王の古閑美保夫人がキャディーを務め、強力タッグを結成。1番で幸先よくバーディーを奪ってグータッチを決めたが、2番ではティーショットがグリーンを大きくオーバー。小平が「(古閑が)『アゲンストだね』とか言ってたのに、打ったら全然フォロー」と苦笑交じりに振り返ると、古閑は「『アゲンストかな?』くらい。パトロンの方に『バッドキャディー』と言われたので、にらんでやりました」と笑わせた。

 9番では古閑が小平の8番アイアンを借りて2度、ティーショットにトライ。いずれも池に捕まり「私と彼はプレースタイルが全く違うんですよ。私は大きめ(の番手)でちょっとコントロールしながら打ちたい。でも彼は『こういう時はピン(狙うん)だよ』って。私は上から4メートルをガッツリ入れる人なのに…」と口をとがらせると、小平がすかさず「あの上から4メートルは入らないと思ったから。ちょっと、悔い残ってるじゃん」。夫婦ならではの息の合ったやり取りを披露した。

 スタート前の練習場では、古閑がかつてテレビマッチで共演したことがあるタイガー・ウッズ(米国)と夫婦2人で一緒に写真を撮ってもらった。ここでも軽妙なトークを展開。「タイガー、私のことを覚えてくれてた。『何でここにいるんだ?』って言うから『(小平が)マイハズバンド!』って」「社交辞令だよ」「いや、あの目は絶対、覚えてた」。再び取材陣を笑いに包んだ。

 古閑は「彼は仕事、私は新婚旅行で来てますので。(明日の開幕からは)応援を頑張ります」とマスターズの雰囲気をすでに満喫している様子。小平も夫婦で息抜きを楽しんだ後は試合モードへスイッチを切り替えた。「準備はちゃんとしてきた。自分の状態もすごくいいし、自分に期待しています」と力強かった。