石川遼(26=CASIO)が10バーディー、ノーボギーの62で回り、通算14アンダーの202で山岡成稔(25)と並んでトップに立った。

 3つ伸ばして折り返すと、9メートルを沈めた10番でスイッチが入った。「決めたいなという気持ちの中で、思ったところに打てて、思ったラインで入ったのが大きかった」。続く11番も取ると、12番パー3では「キャリーで(そのまま)カップに入るかと思った」という7番アイアンの完璧なティーショットからバーディー。結局14番まで自己最長の5連続バーディーを奪った。

 18ホール10アンダーは、あの「58」を出した10年中日クラウンズ最終ラウンド以来2度目となる、1ラウンド2ケタアンダー。「“はまった”という感じなんですかね。ゾーンに入っていたわけじゃないけど、ミスを恐れず、どんどんトライしていけた。ゴルフをやっていて、すごく楽しい」と言った。

 この日のフェアウエーキープ率57・14%は決勝ラウンド進出64選手で45位。突出した数字ではないが「ドライバーの球がねじれず、ストレートボールを打てるようになっている。実際に球筋に出るから分かりやすい。(これまでの)ドローで球がねじれながら(結果として)フェアウエーにいっている回数が多いのと、ねじれる感じがなくフェアウエーキープできるかできないか、というのは全然、違う次元の話」。ティーショットに関してはスタッツ以上の手応えを得ている一方、グリーンを捉える精度は「今週は150ヤードくらいでも、縦も横も思ったところに落とせる。今年、あまりなかった感じ」。こちらは部門別3位(83・33%)だったパーオン率にしっかりと現れている。

 16年のRIZAP・KBCオーガスタ以来となるツアー通算15勝目への挑戦。中嶋常幸の28歳333日を上回る、ツアー史上最年少26歳280日での節目の1勝へ「優勝はしたいし、その優勝というのも、自分がいいと思うゴルフをして、2位に4打、5打差をつける勝ち方をしていきたい」と誓った。