畑岡奈紗(19=森ビル)が大会新の21アンダー・192で念願の米ツアー初制覇を達成した。

 苦しんだ米ツアー1年目の反省を生かし、2年目の畑岡は環境面の課題を解消した。トップ通過した昨年の最終予選会から元賞金女王の大山志保と好コンビを組んできた米国人デイナ・ドリュー氏(62)をエースキャディーに起用。大山から「奈紗ちゃんのために頑張って」と背中を押された経験豊富な同キャディーの頭脳には数多くの米コースがインプットされており、ツアーを消化するごとに2人の連係も深まっていた。

 アーカンソー選手権でもクラブ選択で畑岡は同氏の意見を取り入れていた。ティーショットではドライバーだけでなく、3番ウッドも使ってフェアウエーキープを優先。米独特の難コース攻略とともに、ベテランならではの精神的なサポートも大きかった。

 また、もう1つの課題だったホテル宿泊など移動面を含めた体制も変更した。米ツアーを主戦場としていた宮里藍さんをマネジャーとして支え、今月19日に宮里さんと結婚した座親(ざおや)匠氏(37)がマネジャーとして付き添い、コース外の生活がスムーズになったことも大きい。母博美さんが身近にいることに加え、米ツアーで「勝てる」環境が、2年目の大きな武器になっている。