初優勝を目指した小祝さくら(20=ニトリ)が、2位に終わった。単独首位から出て4バーディー、4ボギーの72とスコアを伸ばせず、通算13アンダーの203。3度目の優勝争いも逆転を許した。それでも獲得賞金は同ランク13位となる2996万円とし、来季の賞金シード権をほぼ手中にした。初出場のクリスティン・ギルマン(20=米国)が、日本ツアー史上6人目のアマチュア優勝を飾ったため、2位の小祝と木村彩子(22=フリー)が1、2位の賞金を折半して1072万円ずつを獲得した。

 悔しくないはずはなかった。小祝は2週連続の最終日最終組で、3度目の優勝争い。必死に笑顔を作りながら、言葉を絞り出した。「今週もダメでした。パットがあとひと筋、ラインが違っていた」。第1ラウンド(R)で大会新の62を出し、第2Rまで単独首位をキープしながら、世界アマランク8位のギルマンに敗れ、ため息が漏れた。

 「一時は2オーバーまでいってイーブンに戻せる感じもしなかった。厳しくて落ちていく一方かな、と」

 これが重圧か。9番で第2打がグリーンオーバーで、あわやOB。単独首位を譲ると、一気に突き放された。ようやくパターの感触を取り戻した17、18番で2連続バーディー。せめてもの意地は見せた。5月の中京テレビ・ブリヂストンで2位、前週のサマンサタバサは4位。黄金世代では新垣に続く、2人目のプロ初優勝は近いようで遠い。

 それでも獲得賞金は同ランク13位となる2996万円となり、来季の賞金シード権はほぼ手中にした。

 「お母さんはシードが決まったら『休んだら』と言っているけど、私は休みたくない。初優勝が目標なので、それまで頑張りたい」

 この屈辱を必ず、成長の糧にする。【益子浩一】