ツアー通算1勝の2年目、新垣比菜(19=ダイキン工業)が優勝争いから一転、過少申告で競技失格となった。最終18番パー5でボギーをたたき「6」とすべきスコアを「5」と記入。ゴルフ規則6-6「ストロークプレーのスコア」d「スコアの誤記」に抵触した。首位発進し、第2日も71でラウンド。首位と2打差の通算8アンダー2位で迎えるはずだった最終日は幻となった。

 涙を我慢するような神妙な面持ちだった。「失格になってしまいました」。新垣は両肩を落とした。最終18番パー5でボギーをたたいた。ホールアウト後、スコアカード記入エリアで同組で回ったマーカーの三ケ島かなと読み合わせし、スコアカードを提出。だが18番のスコアが6ではなく、5と記載されていたことが判明した。競技委員会に呼び出され、過少申告の指摘を受け「はっと思いました」と気がつき、認めた。

 自身初という過少申告の競技失格に「自分も確認していなくて、そのままスコアを出してしまったので」と落胆の表情。18番は2打目がバンカーに入った。3打目はバンカーのアゴに直撃して出たのみ。残り260ヤードの地点からユーティリティーで放った4打目でグリーンに乗せた。4オン2パットのボギーで気持ちが落ち込み「何か分からないですけど、今日に限って(スコアカードを)チェックしていなくて…。最後のボギーがちょっとショックで…」と唇をかんだ。スコアカードに誤記入したのは三ケ島だが、最終チェックを怠った新垣に責任はある。

 第1日に6アンダーの首位で発進した。失格前は首位と2打差の2位にいた。最終日最終組で、今年4月のサイバーエージェント・レディースに続く、ツアー2勝目を狙えるチャンスだった。首位は“黄金世代”と言われる同学年の大里桃子(20)で、注目対決だった。「明日、頑張ろうという時だったのでズンときましたね」と新垣。最後までショックを隠しきれず、大箱根CCをあとにした。【藤中栄二】