プロ11年目の木戸愛(28=ゼンリン)が、8年連続の賞金シード確保へ好発進した。7バーディー、2ボギーの67で回り、5アンダーで首位と2打差4位。5番で7メートル、最終9番で5メートルのバーディーパットを沈めた。賞金ランク49位で、50位以内に与えられる来季シード権獲得へギリギリの立場にいる。優勝争いを繰り広げ、シード争いから抜け出す。生涯獲得賞金10億円突破がかかるアン・ソンジュ(31=韓国)が、7アンダーで首位発進した。

心強い存在が、木戸の好スコアを後押しした。最終9番パー4。右横5メートル、フックラインのバーディーパットを打つ直前だった。キャディーを務めた妹の侑来(ゆきな)さん(25)から助言をもらった。「ちょっと切れるんじゃないかな?」。その言葉が頭に残り、打ったボールは、見事にカップに吸い込まれた。

「浅めに行きたかったところを妹が(同組の)2人のラインを見て、アドバイスをくれた。それで入ってくれたので良かったです」

インスタートの14番で4メートル、アウトに入って5番で7メートル、6番では5メートル。次々と長いバーディーパットを沈めた。首位と2打差4位。8位だった6月のアースモンダミン杯を最後にトップ10からは遠ざかっているが、優勝争いも現実味を帯びてきた。賞金ランクは49位で、8年連続のシード確保はギリギリだが「あまり考えないようにしています。妹と力を合わせて、やるべきことをやるだけ」。肩の力を抜き、残り3日を乗り切る。