米ツアー本格参戦6季目となる松山英樹(26=LEXUS)が11位で新シーズン初戦のスタートを切った。3バーディー、2ボギーの1アンダーの71で回り、首位と3打差につけた。強風が吹き荒れる中、序盤から安定したプレーを見せ、本人も手応えを感じるアンダーパー発進となった。68で回ったチェズ・リービー(米国)が4アンダーで単独首位に立った。

冷たい強風に負けなかった。松山は4番パー4で、第2打を約1メートルに寄せて今季初バーディーを奪うと、9番でもグリーン手前から1メートルにつけ、バーディーを奪って折り返した。12番パー5でも約1メートルのバーディーパットを沈め、一時は首位に並んだ。15番のボギー、最終18番も強風に戻されてグリーン手前のバンカーに入れてボギーをたたいて後退したが、精度の高いショット、確実性のあるパットでアンダーパーで回った。

1アンダーの11位発進に「みんなが(風に)苦しんだと思う。その中でいいプレーができたんじゃないか」と手応え。今週は専属キャディーの進藤大典氏ではなく、昨年も起用した経験のある高校、大学の後輩にあたるプロゴルファー早藤将太とコンビを組み、強風を攻略してみせた。

昨季最終戦となった先月のツアー選手権でシーズン最高に並ぶ4位フィニッシュし、この3週間は疲労回復に専念していた。手首を痛めていたこともあり、当初出場予定だった前週CIMBクラシックを欠場して万全を期した。この日は練習日とは違う風向きだったものの、スイングへの影響もなく「(手首は)大丈夫です」と不安を払拭(ふっしょく)した。

「韓国のハワイ」といわれる済州島独特の強風は第2日以降も続きそうだ。難条件でのプレーとなるが「計算するのが大変。粘り強くいきたい」。首位とは3打差。今季初戦で一気に優勝争いに絡んできそうだ。