黄金世代の渋野日向子(20=RSK山陽放送)が、大激戦を制し、日本勢では男女を通じ42年ぶりのメジャー優勝の快挙を達成した。日本勢では男女を通じ、77年全米女子プロを制した樋口久子(現LPGA顧問)以来2人目のメジャー優勝。2度目の挑戦で昨夏のプロテストに合格してから、ちょうど1年。「笑顔のシンデレラ」が、ついに、世界の頂点に立った。

メジャー初制覇を飾った渋野日向子
メジャー初制覇を飾った渋野日向子
メジャー初優勝を飾り、トロフィーにキスをする渋野(ロイター)
メジャー初優勝を飾り、トロフィーにキスをする渋野(ロイター)
トロフィーを手に優勝の喜びを表現する渋野(ロイター)
トロフィーを手に優勝の喜びを表現する渋野(ロイター)

順位スコア選手第1日第2日第3日第4日トータル
優勝-18渋野日向子(RSK山陽放送)66696768270
2位-17リゼット・サラス(米国)69677065271
3位-16コ・ジンヨン(韓国)68706866272
4位-15モーガン・プレッセル(米国)69716667273
5位-14アシュリー・ブハイ(南アフリカ)65677270274
6位-12セリーヌ・ビュティエ(フランス)68716966276
7位-11カルロタ・シガンダ(スペイン)69696970277
8位-10パク・ソンヒョン(韓国)67706873278



ホール
パ ー36
渋 野37


ホール101112131415161718
パ ー36
渋 野31

※・はパー、◎はイーグル、○はバーディー、△はボギー、□はダブルボギー


18番 431ヤード パー4

第1打をフェアウェーど真ん中へ。第2打はグリーンの段を超え残り約6~7メートルのバーディーパットを残す。大歓声を受けながらグリーンへ。「スマイルシンデレラ」が笑顔で応える。下りのスライスラインを見事に沈めバーディー。見事優勝を飾り日本勢42年ぶりの快挙を達成した

最終ラウンド、18番バーディーパットを沈めメジャー優勝を飾った渋野(ロイター)
最終ラウンド、18番バーディーパットを沈めメジャー優勝を飾った渋野(ロイター)
メジャー初優勝を達成し、笑顔を見せる渋野(ロイター)
メジャー初優勝を達成し、笑顔を見せる渋野(ロイター)
メジャー初制覇を飾りキャディーと抱擁をかわす渋野日向子(ロイター)
メジャー初制覇を飾りキャディーと抱擁をかわす渋野日向子(ロイター)
メジャー初優勝を達成し、驚いた表情を見せる渋野(AP)
メジャー初優勝を達成し、驚いた表情を見せる渋野(AP)
最終ラウンド、18番バーディーパットを沈めメジャー優勝を飾った渋野(ロイター)
最終ラウンド、18番バーディーパットを沈めメジャー優勝を飾った渋野(ロイター)
メジャー初優勝を達成し、歓声に応える渋野(ロイター)
メジャー初優勝を達成し、歓声に応える渋野(ロイター)

17番 169ヤード パー3

第1打はグリーンからこぼれ右のカラー。距離感はピッタリでバーディーを狙える距離。バーディーとはならずも下りのラインの距離感を合わせる。パーをセーブし最終18番へ


16番 416ヤード パー4

第1打をまたもマン振り。行方を追わないほどの完璧なショット。第2打はわずかにグリーン奥のラフへ。グリーンに向かいながらカメラに向かって手を振る余裕ぶり。第3打をウェッジで約50センチまで寄せ、難なくパーパットを沈める


15番 535ヤード パー5

第1打を“マン振り”。フェアウェーの右サイドへキープ。第2打前にお菓子を食べながらカメラに笑顔を見せる。フェアウェーウッドで2打目をグリーン前まで運ぶ。第3打を残り約5メートルまで寄せる。直線のラインを完璧に読み切り、バーディーを奪取。ファンとハイタッチを交わしながら声援に応える


14番 172ヤード パー3

アイアンで第1打。ピンの右横約5メートルにオン。バーディーパットはわずかに左に切れる。パーパットを沈め15番へ


13番 438ヤード パー4

第1打はフェアウェー右サイド。残り153ヤードを7Iでワンピン横につける。わずかに下りのラインのバーディーパットを沈め16アンダー


12番 253ヤード パー4

1Wを握り第1打。カラーにキャリーし1オンに成功。他選手がアイアンで刻む中、強気のショットを見せた。惜しくもイーグルパットは外れるもバーディーを奪取


11番 548ヤード パー5

第1打はわずかに左に曲げラフ。残り67ヤードの第3打目はピンの前に落とすもスピンが掛かりカラー。2パットで沈めパー


10番 385ヤード パー4

第1打はフェアウェー真ん中。第2打はわずかにこぼれ、グリーン奥のカラーに。難しいフックラインを完璧に読み切り、バーディーを奪取。バックナインを幸先よくスタート


9番 428ヤード パー4

第1打はフェアウェー奥真ん中。第2打をグリーンに乗せピン手前へ。長いバーディパットはわすかにカップ左に切れる。第4打をしっかり沈めパー


8番 171ヤード パー3

第1打はグリーンをとらえられず、カラーをわずかにオーバー。第2打は寄せることができずピンをオーバー。パーパットを外しボギー


7番 520ヤード パー5

第1打はフェアウェーをキープ。第2打をグリーンに乗せイーグルチャンス。イーグルはならなかったがピンに寄せ、しっかりバーディーを奪った


6番 157ヤード パー3

第1打はグリーン上へ。第2打の長いバーディーパットはわずかに外したが、難なくパー

パットを放つ渋野(ロイター)
パットを放つ渋野(ロイター)

5番 359ヤード パー4

第1打はしっかりフェアウェーをキープ。残り120ヤードの第2打はグリーン上ピン奥へ。第3打を沈めバーディー


4番 394ヤード パー4

第2打をグリーン上ピン手前へ。第3打長いバーディーパットはカップに触れオーバー。パーパットをしっかり沈める

ラインを読む渋野(ロイター)
ラインを読む渋野(ロイター)

3番 429ヤード パー4

第1打はフェアウェー右へ。第2打はピンを外すもグリーンはキープ。距離を残しての下りバーディーパットはカップをオーバー。残り1メートルのパーパットをカップに蹴られると、5打目もカップを外し、6打目で沈めたものの痛恨の4パットでダブルボギー


2番 511ヤード パー5

第1打はフェアウェー真ん中へ。残り約75ヤードの第3打をピン近くに寄せてバーディーチャンス。第4打は惜しくもカップに蹴られる。第5打を沈めパー

最終ラウンド、ティーショットを放つ渋野(ロイター)
最終ラウンド、ティーショットを放つ渋野(ロイター)

1番 395ヤード パー4

第1打は堂々のフェアウェーど真ん中キープ。ギャラリーの声援に手を振り笑顔を見せる余裕を見せスタート。第2打はグリーン上ピン奥いっぱいへ。第3打のバーディーパットはわずかにショート。パーパットをしっかり沈める

最終ラウンド、1番で第2打を放つ渋野日向子=ウォバーンGC(ゲッティ=共同)
最終ラウンド、1番で第2打を放つ渋野日向子=ウォバーンGC(ゲッティ=共同)

★渋野日向子(しぶの・ひなこ)★

◆生年月日 1998年(平10)11月15日、岡山市生まれ

◆経歴 岡山・平島小~岡山・上道中~岡山・作陽高。所属はRSK山陽放送

◆競技歴 8歳でゴルフを始める。中1から岡山県ジュニアを3連覇。1年前の18年夏に2度目の挑戦で、プロテストに合格した。同じ黄金世代の河本結とは、同期合格

◆ソフトボール ゴルフとともに8歳で始め、小6でソフトボール投げ58メートルで岡山県2位に入る。今でも日本代表戦などを観戦するほどのソフトボール好き

◆趣味 駄菓子を食べること。動画を見ること。特に「EXILEの佐藤大樹がカッコイイ。毎日、動画を見ています」

◆子どもの時の夢 幼稚園時の夢は仮面ライダーとアリエルになること

◆家族 両親とも筑波大の出身。父悟さんは砲丸投げ、円盤投げで国体2位。母伸子さんはやり投げで高校総体出場。3姉妹の2番目

◆サイズ 165センチ、62キロ

最終ラウンド、スタート前に笑顔を見せる渋野(共同)
最終ラウンド、スタート前に笑顔を見せる渋野(共同)