米ツアーで17勝を挙げた岡本綾子さん(ゴルフネットワーク解説)が、渋野日向子のメジャー制覇にお祝いのコメントを寄せた。

優勝が決まった瞬間は、もう感無量。よーし! みたいな声が出て、その後は言葉が出なかったですね。何分かぜんぜんしゃべれなかった。テレビを見ていた日本中の人たちが、あの最後のバーディーパットに声を上げたと思います。約半世紀の間、樋口さん以外の日本選手誰もができなかったことが、今実現されたんですから。

渋野選手は他のスポーツもやっているから、立てなおしがうまい。他の日本人プロは1つのミスを2ホール、3ホール引きずる傾向があるけど、彼女はソフトボールでピッチャーをやっていたということで、たとえば1つの失投で何かがあっても、それを引きずっていたらチームのみんなに迷惑をかけるし、チームワークもとれなくなるという経験、学習をしている。それが無言のうちに彼女のゴルフを支えてきていると思います。私にもそういうところがあったから。ゴルフだけをしてきた選手との違いがある、と感じます。

4日間、いいプレーをしたと思う。久々に小気味よいゴルフを見たという感想です。明るさ、性格、それらを差し引いても「アスリート」を感じさせたゴルフだった。

初出場で優勝…うらやましい限り。あと2、3年経って、ゴルフをやればやるほどメジャーは遠のいていくものだとわかるから。ピュアな気持ちで全英女子オープンというものに臨んでいたから、気持ちの上でも打算がなくプレーできて、タイトル奪取につながったところもあるでしょう。

これで日本の女子ゴルフが変わりますよ。今までなぜだかスケールの小さいチマチマした感じになっていた日本ゴルフの雰囲気に大きな風穴を開けてくれた気がします。かつて朴セリも、右も左もわからない状態で全米女子オープンに勝って、その後ルーキーでその姿をめざしメジャーVした韓国選手が何人いるか。渋野選手も日本のゴルファーたちに光を与えてくれたと思うし、他国のプレーヤーたちに対しては、これまでの日本選手にないインパクトを与えたと思う。

体幹を強化していけば、もっと飛距離は出せると思う。これからも自分が伸びていくことへの努力は惜しまないでいって欲しい。本当によかった。本当にうれしかった。渋野、おめでとう。