7位で出た松山英樹(28=LEXUS)は、6バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの70で回り、通算イーブン、210で4位に浮上した。通算5アンダーに伸ばしたマシューウルフ(米国)が首位。最終日は5打差を追って、日本男子初のメジャー制覇に挑む。

出だしの1番パー4で第2打を1メートルにつけ、いきなりバーディーを奪った。2、3番で連続ボギーをたたき、一時は1オーバーまで落としたが、4番からは3連続バーディー。6番パー4はティーショットでグリーンに乗せ、25メートルのイーグルパットこそ外したが、1・5メートルのバーディーパットを沈め、その時点で2位まで浮上していた。

7番ではボギーをたたく出入りの激しい前半だった。8番パー4の第3打はバンカー手前のラフ、足場の悪い断崖絶壁のような位置から、つま先立ちで1・5メートルに寄せるリカバリーでこの日初めてのパーセーブ。9番パー5は、1・5メートルのバーディーパットこそ決められなかったが、グリーン奥のラフからの第3打を絶妙に寄せるなど、アプローチにもさえを見せて折り返した。

後半は12番パー5で第3打を1メートルにつけ、14番パー4の第3打で5メートルのパットを決めてバーディーを奪った。14番を終えた時点では通算3アンダーとし、首位と2打差の3位。だが、ともにパー4の15番でボギー、17番では今大会初のダブルボギーをたたき、貯金を使い果たす形となった。

ホールアウト後は「バーディーの数も増えて、すごくよかったなというのと、最後の4ホールぐらいのショットが少し暴れてしまったのでスコアにそのまま直結してしまった。アップダウンがすごいラウンドだった」と、終盤の失速をもったいなさそうに振り返った。それでも「まだ今日(第3ラウンド)だったのは救い」と、ショットの乱れが最終ラウンドでなかったことを前向きにとらえた。

今大会は17年の2位が最高成績で、それを上回る結果が現実味を帯びる位置で最終ラウンドを迎えることになる。「いいところと悪いところがはっきりしているという感じ。それが、全てがいい方向に行けば、明日もすごくチャンスがあるし、最後まで戦えるんじゃないかと思う。最後の1ラウンドをいい形で終えられるように頑張りたい」と、波に乗れば好スコアを出せる自信ものぞかせた。大会前から課題に挙げているパットの読みやタッチについては「合っているような合っていないような、よく分からないような感じでしたけど、しっかりと明日は耐えながらバーディーを取らないと、チャンスはない。パットが入るように、何かを考えてやりたい」と、優勝へのカギになると予想。逆転優勝への最終調整へ、ホールアウト後は練習場に向かった。