女子ゴルフの国内ツアー、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子は23日から宮城・利府GCで開催される。男女を通じて今季唯一の東北でのツアー大会。東日本大震災の影響を受けた会場で20日、強い雨の中、宮里藍(26=サントリー)らトッププロのほか、福島・富岡高の岸部桃子(17)らアマチュアも練習を開始した。

 コースは地震で亀裂が走り、グリーンが沈下するなどの被害にあった。山地光支配人(55)によると、修復に「1年の営業利益を超える」費用がかかる。営業再開は7月だった。「早く日常を取り戻せるよう、普通に大会を終えたい」と話す。

 7月のアマチュア選考会を通過した岸部の高校は、東京電力福島第1原発から約10キロにある。「原発は爆発するし、高校はどうなるか分からないし、不安だった」と振り返る。いわき市の自宅に住むが高校は立ち入り禁止、同級生とは離れ離れだ。「この大会ができると思わなかった。ゴルフをやれるありがたさを感じる」と神妙な表情で語った。