男子ゴルフツアーの国内第3戦、中日クラウンズは5月1日、愛知・名古屋GC和合C(6514ヤード、パー70)で開幕する。今季国内2戦目となる石川遼(22=CASIO)は30日、同大会のプロアマ戦に出場、最終調整を行った。先週のつるやオープンは米ツアーから帰国し、ぶっつけで28位と不満の残る成績だった。しかし、今週は「ようやく日本の時間にも慣れてきた。先週は平衡感覚がずれて体とパットのラインがずれていたが、今週はグリーンのスピード感も含めて合ってきた」。この日のプロアマ戦の最終18番パー4でも、3メートルに寄せたバーディーパットを決めて、復調をうかがわせた。

 石川は2010年のこの大会で、最終日に世界最少ストロークの「58」を出し、逆転優勝した。「あの18ホールはすべて覚えている」という思い出の大会で和合は思い出のコースなのだ。その石川が、予選2日間を12年5月に米国オクラホマ州のコースで「55」をマークしたライン・ギブソン(28=オーストラリア)と同組対決する。石川が世界の主要ツアーの最少記録に対し、ギブソンはプライベートコースのギネス記録保持者。2人の格は違うが石川は「“55”は簡単に出せるスコアではない。よほどポテンシャルがないと出ない。お互いに高め合って最終日までいきたい」と共闘作戦でいくつもりだ。米ツアーから、この中日クラウンズに出場するために帰ってきた。「好きなコースで楽しみもあります。多くのギャラリーが見にきてくれるので、盛り上げたい」と時差ボケもすっかりとれた遼に気合が入ってきた。