<女子ゴルフ:ゴルフ5レディース>◇最終日◇7日◇岐阜・みずなみCC(6520ヤード、パー72)◇賞金総額6000万円(優勝1080万円)

 06年賞金女王の大山志保(37=大和ハウス工業)が逃げ切りで今季初優勝を手にした。

 しかし、この日は1バーディー、1ボギーの72。前日まで通算16アンダーで、アニカ・ソレンスタムが持つ通算24アンダーの日本ツアー54ホール最多アンダーパー記録に並ぶハイペースがウソのように、ジリジリする展開が続いた。

 大山は「追い詰められた感じはありました。16番で(同組の)成田さんがバーディーを取りそうだったので『1打差になるな』と思いましたから」という。

 ただし、前日からプレーが一変した背景には“37歳の成長”があった。今季は3月下旬の地元・宮崎開催、アクサレディースに向けて例年以上に充実のオフを過ごした。猛練習とトレーニングの成果が最近になってプレーに変化を与えた。「最近、アイアンが飛ぶようになって」。方向性に加え、距離感が命の武器が、この日は1番ホールから飛びすぎる傾向にあったという。そのズレが、バーディーチャンスを量産できない一因になった。

 37歳は今の女子ゴルフ界では大ベテランだ。実際、年は感じる。「今年、体形が変わったんです。体重は変わらないのに、下半身が大きくなって…」。しかし、ゴルフは飛距離も伸び、若々しい。それどころか「今が1番充実している」と笑う。06年に賞金女王になり、米ツアー参戦も経験したが、まだ「やり残しはたくさんある」という。

 次戦は11日開幕の国内メジャー・日本女子プロ(兵庫・美奈木GC)。日本女子オープンと並び、日本の女子プロなら誰もが欲しがるビッグタイトルはまだ手にしていない。「勝ちたいですね。今年が1番勝ちたいかも」。まずはその1つに照準を絞る。