石川遼(22=CASI0)が、得意のマッチプレーで“国内連勝”を狙う。男子ゴルフの「片山晋呉インビテーショナル

 ネスレ日本マッチプレー選手権」が今日12日、静岡・葛城GCで開幕。大会直前に出場が決まった石川は、世界ゴルフ選手権シリーズのアクセンチュア・マッチプレー選手権でも見せてきた勝負強さで優勝候補に挙がる。プレーオフで劇的に勝った7月の国内ツアー長嶋茂雄招待セガサミー杯に続き、日本のファンを大いに沸かせるつもりだ。

 

 石川は11日、プロアマ戦に出場後も本番に備えて入念に調整した。「勝とうが負けようが、マッチプレーの方が好き」「マッチプレーにはゴルフの醍醐味(だいごみ)が詰まっている」と大会への思いを語った。ストロークプレーでは「自分との闘い」が基本で、優勝争いでない限り相手を意識することはない。マッチプレーでは終始相手を見て、駆け引きが必要。「その重圧の中で、自分の力が発揮できるか」(石川)試される。

 組み合わせでも、石川のいるブロックは難敵ぞろいとなった。「これで5回、マッチで勝てたら、かなり成長できる。その意味でもワクワクする」。優勝賞金4000万円以上の収穫も期待する。国内の選手はマッチプレーの機会が少ないが、石川はプレジデンツ杯など団体戦を含め、経験が多いのは強みだ。

 世界トップクラスを相手にしても、ひけを取らなかった。世界選手権シリーズのアクセンチュア・マッチプレー選手権では、10年には16強入り。11年には1回戦で、直後にマスターズで優勝したシュワーツェル(南アフリカ)に惜敗したが、延長戦まで粘った。12年1回戦では当時世界ランク12位のビル・ハース(米国)に、残り6ホールから3ダウンを逆転して勝利した。