<男子ゴルフ:日本オープン選手権>◇第3日◇18日◇千葉・千葉CC梅郷C(7081ヤード、パー70)◇賞金総額2億円(優勝賞金4000万円)

 池田勇太(28=日清食品)が常識外れのリカバリーショットで、最難関ホールを乗り切った。

 2つスコアを伸ばして迎えた後半14番パー4で、第1打を左のラフに入れてしまった。ピンまで205ヤードと距離が残り、高い木も行く手をさえぎった。

 ここで池田は、8番アイアンを手にした。「木を越えるには、高さを出さないといけない。7番じゃ越えなかったと思う。ラフから打つからフライヤーして飛距離も出るし、何とかグリーン近くまでいけばと思った」。身体を大きくねじって打ったこん身の1打は、何とピン横にキャリーし、奥7メートルに見事2オンした。

 「すごかったね。自分でもびっくりしちゃったよ」。ツアープロでも8番アイアンの平均的な飛距離は150~160ヤード。本人も驚く1打で、ボギー必至のピンチをパーでしのいだ。これが15、18番と、終盤のバーディーにつながり、2位との差を3打まで広げることができた。池田は「あれ以外にも、厳しいパーパットも入れた。そういうのを積み重ねると、バーディーが来るのかな」と満足げに振り返った。