女子ゴルフの大王製紙エリエールレディースは20日、香川・エリエールGC(6428ヤード、パー72)で開幕する。

 19日はプロアマ戦を開催。来週のツアー最終戦が今季優勝者と賞金ランク25位以上のみの出場のため、来季賞金シード(現在同52位まで)が確定する最終決戦になるとあって、ボーダー前後の選手の戦いは熱い。

 プロ野球ソフトバンクの工藤公康監督(51)の長女、工藤遥加(22=ナック)はシード圏まで132万1040円差の同55位にいる。単純計算なら単独16位(140万円)でシード圏に届くが、他の選手の上積みも予想されるので、単独10位(200万円)内を目指す戦いになる。

 「今年最後の試合。応援してくれる人、支えてくれる人もいますから、心強いです」。高校卒業後から単独で行動してきたが、今季は岡本綾子を師と仰ぐ先輩プロと行動をともにするようになった。10月11日にホテルの駐車場で転び20針縫った左膝も万全ではないが、全力投球を誓う。

 賞金ランク59位でシード落ちの危機にある金田久美子(25=スタンレー電気)は「いよいよ最後だが」と問われて「は~っ」とため息。シード圏まで304万724円差。単純計算で7位以上、目標は5位以内を目指す立場にある。「せっぱ詰まった時期は約2カ月前に通り過ぎましたけど…。現実的に、今までの“流れ”からして厳しいですね」。

 それでも、諦めたわけではない。「昨日まで、今年1番なほどどうしようもなかったショットが、今日のプロアマ戦ではそうでもなくなった。いいゴルフをして、優勝を狙っていくぐらいの気持ちでやらないといけない」と前向きに話していた。