石川遼(16=パナソニック)がフラフラの体調で、不安ムードを漂わせた。国内メジャーのUBS日本ツアー選手権が3日、茨城・宍戸ヒルズCC(7280ヤード、パー71)で開幕する。石川は1日のプロアマ戦に参加後、風邪を悪化させて水戸市内の病院に向かった。大会初日は韓国の現役最年少プロ、盧承烈(17=韓国)と同組対決も、劇的に回復しなければ、今季2度目のメジャー挑戦は大苦戦を強いられそうだ。

 16歳プロの石川は前日よりもかすれた声で、けなげにプロアマ戦の同組メンバーを盛り上げた。だが、明らかに具合が悪そうだ。男子選手では異例の日傘を差し、直射日光を避けてのプレー。好調のショットを右に大きく曲げる場面も。途中、水飲み場で口を潤すと苦しそうにうずくまった。

 18ホールを回った後は体調不良により、プロアマ戦の表彰式を欠席。報道陣の取材も避けて、コース近郊の病院に直行した。本人は「大丈夫」と車に乗り込んだが、父の勝美さんは「風邪で、熱もあるでしょう。病院で点滴を打ってもらいます」と心配顔だった。

 人気者ゆえに、イベント参加など多忙な毎日が続く。前日も鼻づまり、のどの痛みを訴えながら、午前の練習ラウンド後に開催されたファンの集いで笑顔を振りまいた。火照った顔で「長時間、寝れば大丈夫」と笑っていたが、この日病状は悪化。プロアマ戦を欠場すれば、規定により大会出場も取り消されるとはいえ、無理をしたのも一般ゴルファーやファンを大切にする「プロの自覚」からだ。

 昨年の日本オープン、5月の日本プロに続く3度目の国内メジャーで、まずは初の予選突破。さらに上位進出を狙うはずが、大会前から窮地に立たされた。狭いフェアウエー、深いラフと厳しいコース条件で、激しい日本タイトル争いが続くだけに、体調不良での「強行出場」はあまりにも苦しい。指定練習日の2日は、午前8時すぎからラウンドする予定。大会前、39度の発熱に見舞われた日本プロに続く試練。若さで一気に回復するのを願うばかりだ。【佐藤智徳】