<米女子ゴルフ:全英女子オープン選手権>◇最終日◇3日◇英国サニングデールGC(6408ヤード、パー72)◇賞金総額105万ポンド(約2億2900万円)優勝16万ポンド(約3490万円)

 宮里藍(23=サントリー)は通算13アンダーの275で5位。2打差3位からスタートし、一時は首位に1打差に迫るなど、完全復活を印象づけた。

 メジャー初制覇を逃しても、宮里の表情は晴れ晴れとしていた。「惜しかったけど、最後まで強い気持ちを前面に出せました。第3者的な冷静な自分もいて、臆(おく)することなく思い通りにプレーできました」と満足そう。不振の時でも前向きな言葉を続けていたが、大舞台でV争いを繰り広げたこの日はいつも以上に歯切れが良かった。

 不動とともに、77年全米女子プロ優勝の樋口久子(現日本女子プロゴルフ協会会長)以来31年ぶりとなる日本人選手2人目のメジャー制覇の夢を背負ってスタートした。宮里は1番パー5で6メートルのバーディーパットを沈めると、右拳で4回ガッツポーズ。続く2番パー5でもバーディーを奪い、最終組の不動に1打差に迫り、申と並んだ。岡本綾子が通算52戦しても開かなかった夢の扉がチラリと見えた。

 だが、その後が続かない。バーディーを重ねて不動を振り切った申に追いつけない。「リーダーボードは確認はしていた。とにかく今日は私の仕事をしようと思っていた」。首位との差は3打に開いても、最後まであきらめずに攻めた。

 最終18番、第2打をグリーン右手前に打ち込み、第3打はバンカー越えの難しいアプローチを残した。何とかパーでおさめるべく、1パット圏内に寄せようと、ロブショットを試みた。これがわずかに届かず、バンカーに落ちる。結果的にダブルボギーとしたが、本人にとっては攻めた結果だった。

 「最後はちょっと残念」としながら「悔しいのとうれしいのと気持ちは両方」と続けたのは、メジャーの舞台で復活を証明できたからだ。昨年後半から続いた不振時、泣いてコーチの父優氏に電話するほど苦しんだのも、今となっては「いい経験でした」と笑えるまでになった。同会場で行われた04年大会で予選落ちした屈辱も晴らした。

 これで自信も膨らみ、「今は調子がいいので、もう少し米ツアーで頑張りたい」。上田が次週から日本ツアーに戻るのとは対照的に、当面は帰国せずに米国で戦うつもりだ。メジャー制覇の夢は来年に持ち越しとなったが、今季中に米ツアー優勝の夢をかなえる気持ちは一層強まった。