<男子ゴルフ:関西オープン>◇最終日◇24日◇滋賀・滋賀GC(7080ヤード、パー72)◇賞金総額3000万円(優勝700万円)
絶叫初Vだ!
石川遼(16=パナソニック)が、大会史上最年少で待望のプロ初優勝を飾った。初V重圧の「恐怖」を克服し69をマーク。通算12アンダーで2位池田勇太(22)に4打差をつけ、勝利の瞬間に絶叫した。ドライバーで攻め続ける超攻撃的ゴルフを貫き、1933年(昭8)の第8回大会に18歳5カ月で優勝した戸田藤一郎の最年少記録を塗り替えた。初日から首位を守る完全Vで、日本オープン出場権獲得も当確。ツアー後半戦へ、弾みをつけた。
わずか3センチのウイニングパットを沈めると、石川は腹の底から叫んだ。「やったあ!」。プロ初優勝の瞬間を思う存分味わうと、両手を力強く握り締め、観客に深々と頭を下げた。
石川
ギャラリーのみなさんのおかげです。初日から(ツアー外競技の)関西オープンなのに、多くのギャラリーが来てくれた。その中で勝てて、幸せです。プロ初優勝に立ち会えて、みなさんも幸せなんじゃないですかっ!
心に潜む弱気な自分に打ち勝った。「すごく苦しくて。4打差あってもないような気がして、怖かった。こんなに怖くなるのは初めて。自分の自信のなさが怖かった」。4打差首位スタートも、12番のボギーで2位池田との差は2打差に。計算したはずのピンまでの距離も信じられないほど、重圧を受けた。だが、プロとして屈するわけにはいかなかった。「頭の回転が鈍くなる状態でも最高のショットをするのがプロ」。15番で2メートルを沈めると、17番でも4メートルのバーディーパットを沈め、勝負をつけた。
有名企業と総額20億円以上の契約金を結び、1月にプロ転向。高い注目を浴びる中、ツアーでは3戦連続予選落ちも喫した。「今週は4日間プレーしような」という観客の励ましが、胸に突き刺さる時期もあった。「土日プレーできなくて申し訳なくて悔しかった」。だが、予選落ちを繰り返しても、とことんドライバーを握り続けた。結局、今大会もパー3以外は全ホールでドライバーを振った。「怖いときも、ドライバーが支えてくれた。どんなに緊張してても『ドライバーは一番練習したんだ』という気持ちは忘れなかった」。超攻撃ゴルフを貫き、手にしたプロ初Vだった。
賞金シード選手の参加は5人だけ。ツアーよりレベルは劣るが、74回の歴史を誇る4日間大会で勝った。日本オープン出場権獲得も「当確」だ。「プロと戦って勝てたことは自分の中で自信になると思う。必ず今後に生きてくる。秋がすごく楽しみです」。28日開幕のKBCオーガスタからツアー後半戦が始まる。さあ次は、プロとして初のツアー制覇だ。【木村有三】

