<女子ゴルフ:樋口久子IDC大塚家具レディス>◇2日目◇1日◇埼玉・武蔵丘GC(6561ヤード、パー72)◇賞金総額7000万円(優勝1260万円)
有村智恵(20=日本ヒューレット・パッカード)が66で回り、初日20位から単独首位に躍り出た。1イーグル、5バーディー、1ボギーで回り、通算6アンダー、138とした。夏バテで体重が5キロ落ちた影響でスランプに陥っていたが、家族の支えで復調。ショットに勢いが戻り始め、今季2勝目を視界にとらえた。
迷いを捨てた有村のショットが、正確にグリーンをとらえた。スコアを1つ伸ばして迎えた7番パー4。5アイアンを振り抜くと、170ヤード先のグリーンめがけ一直線。約9メートル転がり、カップに吸い込まれた。「思ったのに近いイメージの球」で奪ったイーグルで、一気に首位に立った。
ここ3戦は連続予選落ち。「夏場に体調を崩し体重も5キロ減って、飛距離も落ちた」と夏バテの後遺症が長引いた。7月には大会を熱中症で棄権した。ドライバーの飛距離が30ヤードも落ち、悪循環でパッティングも怖くなり、初優勝を飾った6月のプロミスレディスの時の勢いを失っていた。
自信喪失の有村を救ったのは家族だった。「コーチ役」の父明雄さん(62)から今大会、3週間ぶりに密着指導を受けた。飛ばないショットに悩み、両足のスタンスが15センチも広がっていたフォームを元に戻した。5番ユーティリティーを、好調時に武器だった5アイアンに戻させた。そのクラブで14番パー4の第2打残り168ヤードをピンそば1・5メートルによせバーディー。7番パー4ではイーグルを奪った。
8月のNEC軽井沢では、母由紀子さん(45)が故郷熊本の「馬焼き」を作ってくれた。「手料理なので食べられるようになった」と桜肉1キロを家族、後輩などと平らげた。それでも、体重はベストの57キロまであと2キロ、飛距離もあと10ヤード足りない。「久しぶりのアンダーパーで久しぶりの決勝がこんな位置で…」と驚くも、家族の力を後押しに迷いは消えた。今季2勝目は目の前にある。【阿部健吾】


