<男子ゴルフ:ダンロップフェニックス>◇2日目◇21日◇宮崎・フェニックスCC(7010ヤード、パー71)◇賞金総額2億円(優勝4000万円)
石川遼(17=パナソニック)が67で回り、通算3アンダー139で首位と2打差の6位に急浮上した。34位と出遅れた初日終了後、青木功(66)から寒冷期の手荒れ対策としてハンドクリーム使用を勧められ、早速導入。繊細な指先の感覚が戻ってショットも復調、自分に課した1日のノルマの4個を上回る5バーディーを奪った。
石川が静かに右拳を握り締めた。最終18番パー5。1メートルのバーディーパットを沈めて6位に浮上だ。第1打を左の林に打ち込んだ15番では、第2打で冷静に木の間を抜き、脱出に成功してパーセーブ。終盤2ホールの連続バーディーにつなげていた。
「最高だと思います。こんな難しいコースで5個もバーディーが取れるなんて」。初日は林に打ち込み紛失球になったり、自分の球を蹴るなど散々だった。悪夢から一夜明け、1日4個のノルマを上回るバーディーラッシュ。理由は、66歳の大御所の助言にあった。
初日終了後だった。クラブハウスのトイレで、テレビ解説で現地入りしていた青木と遭遇。19日の前夜祭で握手していた大先輩から「ここ(右手人さし指の親指側)にハンドクリームを塗りなさい」と言葉をもらった。確かに、ケアしていなかった皮膚は、冬の乾燥でカサカサ。異変をいち早く見抜いてくれた「世界のアオキ」のアドバイスを早速実行。「青木さんの手は確かにスベスベ。多すぎるくらい塗りました」。塗った部分はクラブを振り上げるとき、グリップを支える役目を担う。その指の繊細な感覚が戻りショット、パットも好転した。
基本にも立ち返った。前夜、父勝美氏に「たるんでる」としかられた。2位に入った10月の日本オープン後は「いろんな選手のルーティン(打つまでの手順)を取り入れたりしていた」。マスターズ王者のイメルマンらを目の当たりにし、応用しようとするうちに「自分の技術を誤解してた」という。そこで、体重移動、トップからの切り返しを意識した素振りを各2回行い、構えに入るルーティンに戻した。
帰り際には「もっとクリーム買っておいて。ニベアのがいいなあ」。笑顔で関係者に頼む余裕もあった。首位とは2打差。「今まで手応えというのは感じないだろうと思っていたけど、少し感じる」。今季2勝目へ、石川が勢いに乗ってきた。【阿部健吾】

