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遼クン18番で逆転のVパット/プロゴルフ

18番でバーディーを決め、逆転優勝した男子ツアーの石川遼(代表撮影)
18番でバーディーを決め、逆転優勝した男子ツアーの石川遼(代表撮影)

<プロゴルフ:日立3ツアーズ選手権>◇最終日◇13日◇千葉・キングフィールズGC(男子7031ヤード、シニア6701ヤード、女子6040ヤード、いずれもパー72)◇賞金総額8000万円(優勝チーム4000万円)

 石川遼(17=パナソニック)が、「逆転サヨナラバーディー」で08年を締めくくった。男子ツアーは午前のダブルスを終えて最下位だったが、午後のシングルスで追い上げ、最終組の石川が18番で3メートルのバーディーパットを決めて逆転。2年連続3度目の優勝の立役者となり、大会MVPに選出された。今季の男子ツアー公式競技最後のプレーで勝負強さを発揮。同様の競技方法のアジア欧州対抗戦「ザ・ロイヤル・トロフィー」(1月9日から、タイ)での国際舞台デビューに向けてても自信を深めた。

 ボールがカップに消える前に、石川は振り返った。跳ぶように走りだし、見守る先輩プロ4人の胸に飛び込んでいった。18番で下り3メートルのバーディーパットを沈めれば、逆転優勝が決まる状況。「先輩たちと5人でラインを読みました。カップの真ん中から1、2センチ左側で一致したので、そこに打つだけでした。入ったところは見ていません。このぐらい(約20センチ)手前で、もうどっちに曲がっても入ると思ったので」。普段のツアー競技なら「敵」になる4人と歓喜の輪を作り、頭をたたかれた。

 初日に続き最終ホールでの「石川劇場」だ。先にバーディーを逃してチーム初優勝が消えた中嶋は「この日やってきたゴルフは、すべて遼のパットのおぜん立てだった。打つ前から遼が跳び上がるのが見えていた」と半ばあきれ顔だ。石川が小4のときに中嶋のジュニア教室で「グリップと立つ姿勢を教えた」という間柄。父勝美さんが「最初に基本中の基本を教えていただいた」という「師匠」に恩返しした形になった。

 この日の観客5418人も、2日間合計7645人も同大会史上最多のギャラリー動員だ。前週にツアー競技が終了し、今大会が今季最後の公式競技。エキシビション色が強い大会だが、石川は「お祭りだと思っていましたが、本当の(ツアーの)試合のようだった」と、あらためて真剣勝負だったと打ち明けた。

 実際に、来月の国際舞台デビューに向け、競技方法が同じ今大会は、絶好の予行演習となった。「ザ・ロイヤル・トロフィーはこの大会の大きいバージョン。リズムの違いとか、オルタネートとかを経験できてよかった。交互に打つと、1人がミスしたら次がさらに難しくなる」。この日のダブルスは、1打ずつ交互に打つフォアサム(オルタネート方式)。ペアを組む谷原のOBなどもあって最下位。飛距離や狙い目などが違い、他の人の球を打つ難しさを体験できた。

 08年の締めくくりの今大会は「一生の思い出になった」と声を弾ませた。ゴルフでは珍しい団体戦で、新たな感動を知り、気持ちもグッと高まった。「アジアの選手と一体になって全力で戦う」。自信を持って世界へ飛び出していく。

 [2008年12月14日8時1分 紙面から]


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