【トゥーソン(米アリゾナ州)23日=阿部健吾】石川遼(17=パナソニック)が、早くも「10代ライバル」をチェックした。前日22日に世界選手権シリーズのアクセンチュア・マッチプレー(25日開幕、リッツ・カールトンGC)が開催されるアリゾナ州に到着。ロサンゼルスを出発する直前まで、18歳のダニー・リー(ニュージーランド)が欧州ツアー最年少優勝を果たす姿をテレビ観戦した。スイングを含め、そのプレースタイルにヒントを見つけたようだ。この日は午前9時半ごろにさっそくコース入りした。

 トゥーソンに向かう22日の朝、石川の視線がくぎ付けになった。欧州ツアー「ジョニーウォーカー・クラシック」のテレビ放送。同じ10代のリーのプレーに、国際舞台で「勝つ」ためのヒントがあった。「アグレッシブに攻める。ああいうプレーをすれば、報われるんだなと思った」。米ツアー初戦のノーザントラスト・オープンでは、コースを攻めきれずに予選落ちしただけに、心に響いた。

 午前9時過ぎにロサンゼルスを出発した。その直前まで、数時間前に終了した試合の録画放送を見ていた。リーはアマチュアながら、最終日の17番、18番を強気に攻めて連続バーディー。日本ツアーの主軸である藤田寛之に競り勝った。「アマには見えないプレーぶりだった。スイングもずっと速いし、あれだけ(体)の回転があったら、ボール(の飛び)も変わるんだろうと思う」(石川)。リーは同大会平均飛距離は290・6ヤードの飛ばし屋だ。さらにフェアウエーキープ率でも73・2%と、石川が理想とする「飛んで曲がらないボール」を実践していた。

 あまりに集中していたために、自分の夢舞台出場も忘れていた。リーは全米アマ優勝の資格でマスターズに出場することを放送で知ると「へえ~、すごいな。いいな」と感心。その後「そっか、自分も出るんだ」と思い出したという。「忘れていましたね」と照れ笑い。マスターズでは、19歳で欧州ツアーのドバイ・デザート・クラシックで優勝したロリー・マキロイも含め、3人の10代選手対決が注目されるのは必至だ。

 現在の実力は自覚している。「僕は『日本のリー』『日本のマキロイ』のように思われるかもしれないけど、技術的にはかなり差がある」。その差を埋めるための最善の教科書が、アリゾナで石川を待つ。タイガー・ウッズだ。「この目でスイングを見るチャンスがあったら、見逃さないようにしたい」。世界の10代に負けないためにも、最高のお手本から技術を盗むつもりだ。