<女子ゴルフ:クリスタルガイザーレディス>◇最終日◇3日◇千葉・京葉CC(6355ヤード、パー72)◇賞金総額7000万円(優勝1260万円)
アイドル系プロ有村智恵(21=日本ヒューレット・パッカード)が、通算9アンダーの207で今季初勝利、ツアー通算2勝目を挙げた。首位タイからスタートし、一時は斉藤裕子(41)に単独トップを譲ったが、後半13番のバーディーで逆転。前週のフジサンケイレディスで初日にアルバトロスを達成しながら、10位に終わった悔しさを晴らした。横峯さくら(23)は3打差の2位で、斉藤は3位、上田桃子(22)は16位に終わった。
涙はなかった。有村は愛くるしい笑顔でギャラリーの歓声に応えた。「達成感というか、2日間、最終組で戦いきれて気持ちいいです」。斉藤に一時は2打差をつけられた。しかし、13番パー3で2メートルを沈めてバーディーを奪い、ボギーの斉藤を逆転した。あとは若さと勢い。最終18番パー5では果敢に攻めて、バーディーフィニッシュした。
昨年6月のプロミスレディス以来の2勝目。初優勝の前夜は緊張で眠れなかったが、今回は「自分にゆとりがあった。今週はダメでも来週、再来週にチャンスはくると思って、ぐっすり眠れた」。ゆとりの裏付けはあった。2月に12日間のグアム合宿をし、飛距離アップのために筋力トレを取り入れた。昨年全英女子オープン覇者の申智愛のキャディーから「アプローチがうまいとボギーを打たない」と聞き、アプローチ練習に時間を費やした。
初めて起用したオーストラリア出身のプロキャディー、ゲーリー・ジョンストン氏にも後押しされた。同氏は今季、ダイキンオーキッドレディスで三塚優子を、ヤマハレディースオープン葛城で黄アルムを優勝に導いた。これで5試合で3勝。「的確な指示の一方で冗談で笑わせてくれるし、ミスしても励ましてくれる。3勝の理由が分かった」と喜んだ。
プロ4年目。この日、コースに駆けつけたOLの姉美佳さんは「プロとしての自覚が出てきて、精神的に強くなった」と話す。プロになるまでは美佳さんの給料で助けてもらったこともあり、稼ぐのは大変だということを知った。「プロゴルファーが私の最初の職業。姉の存在が刺激になったし、私も頑張らないといけないと思った」と言う。プライベートの面でも燃える材料はあるのだ。
アルバトロスを記録しながら敗れたフジサンケイレディスのショックはない。ショットの良さへの自信を持ち続け、この日の優勝につなげた。【三角和男】

