<男子ゴルフ:関西オープン>◇最終日◇23日◇兵庫・宝塚GC新C(6682ヤード、パー71)◇賞金総額5000万円(優勝1000万円)
賞金王を狙う遼クンに「不惑のライバル」が浮上してきた。40歳の藤田寛之(葛城GC)が68で回って通算20アンダー264、逃げ切りで今季2勝目、ツアー通算8勝目を挙げた。全米プロから帰国直後の強行軍も、自身初の年間2勝を達成した。日本人の「40代マルチ優勝」は、05年尾崎直道(当時48歳)以来。賞金ランクも1位片山晋呉(36)と約1300万円差の4位に浮上した。同ランク2位の石川遼(17)は69で通算5アンダーの31位に終わった。
不惑の年になって、ようやく壁を乗り越えた。93年のプロ入りから昨年まで、1度も年間2勝の経験がなかった藤田が、40歳で念願成就だ。7月セガサミー杯に続く勝利に「ここ何年も2勝目を目指してきたけど、達成できなかった。今年は強い気持ちでやってきたので、うれしい」。日本選手の「40代年間マルチV」は、05年の尾崎直以来で「直道さんに追いついたとは思わないけど、すごいですね」と喜んだ。
強行軍を克服した。前週の全米プロ選手権を56位で終え、18日に帰国。宝塚GC新Cは過去1度も経験がなく、ぶっつけ本番だった。時差ボケや連日30度を超す暑さで蓄積した疲労は、有馬温泉でほぐした。プロ仲間の上井に紹介してもらった会員制ホテルで、温泉と水風呂を交互に入浴。同温泉で有名な赤色の金泉と無色透明の銀泉では「好んで金泉に入った」。金=1位の験担ぎに加え、金曜日には今季初のハリ治療を受け、体調を整えた。
パーオン率は4日間で77・78%(2位)。これまでは左腰を切れ味鋭く回して打つフェードを武器としたが、最近は「回転を止めて我慢すれば、ドローが出る」と、新たな球種を習得した。「距離も出るし、正確性も良くなった」。
賞金ランクは前週までの6位から4位に浮上した。1位片山とは約1300万円差。「賞金王の価値は全く分かってないし、執着心も全くない」と笑うが、欲はある。「日本タイトルに勝ちたいし、全米オープンにも出たい」。秋には日本オープン、日本シリーズも控え、賞金王になれば来年の全米オープン出場権獲得は確実。秋の陣も、惑わずに勝利を求めていく。【木村有三】

