<米女子ゴルフ:全英リコー女子オープン>◇初日◇29日◇英・ロイヤルバークデールGC(6458ヤード、パー72)◇賞金総額250万ドル(約2億2500万円)

 【サウスポート(英国)=田口潤】宮里藍(25=サントリー)が、珍しく自分への怒りをあらわにした。寒さと風雨の悪天候に苦戦。5回もタコつぼのような深いバンカーにはまるなど、初日からリンクス(海沿いコース)の洗礼を浴び、1バーディー、5ボギー、4オーバーの76と出遅れた。10番パー4ではミスショット後のパーパットで気持ちが入らずボギー。「自分を許せない」と感情をコントロールできず、最後まで流れを変えられなかった。

 心の中は、怒りの炎が燃えたぎっていた。10番パー4。宮里は第2打をミスショットし、グリーン左前に外す。1・5メートルに寄せた後のパーパット。ミスショットへのいら立ちを募らせたまま放った球は、カップ手前でフックした。

 宮里

 気持ち的に乗っていけず、淡泊に打ってしまった。自分で自分が許せず、悔しくて仕方なかった。事実を受け止められず、イライラした。何で入らない…、何であんなストロークをしたのか…。

 中途半端なパットで4個目のボギーをたたくと、最後まで自分への怒りの炎を消せず、4オーバーで初日を終えた。

 怒りの伏線はあった。8番では8メートルのバーディーパットがカップに3分の1入りながら止まった。9番では1・5メートルのパーパットがカップに蹴られた。「パットは思った所に打てた。あと一転がりが…。割り切れなかった」。風雨と寒さの悪天候に耐え続けた。揚げ句の不運の連続に、ゴルフの神様への我慢も限界に達していた。

 元世界女王ソレンスタムさんのような冷静沈着なスタイルを目指す。2年前からはソレンスタムさんの師匠ニールソンとマリオットの両コーチに師事。「目の前の1打1打に集中」との究極の目標を掲げてきた。内面の進化は今季12戦4勝の躍進につながったが、最近は再び大きな壁にぶつかっている。「ここ数試合はこんな(気持ちの切り替えができない)状態」。週ごとにめまぐるしく変わる世界、賞金ランキングのトップ争いは大きな重圧。1打に集中できず、冷静さを失うことも増えた。

 皮肉にも、今週、世界、賞金ランキングともに、1位を奪われた申ジエ(韓国)は1アンダーの71でフィニッシュした。「世界トップ」への返り咲きに向けて、初日から5打差をつけられた。2日目も悪天候が予想される。「メジャーはボギーをたたくのは仕方ないし、我慢勝負。すばやく切り替えないと。(ニールソン・コーチらと)しっかり話し合って気持ちを整理したい」。1日で自分への怒りの炎を消すことが、巻き返しへの大きなカギを握っている。