<男子ゴルフ:サン・クロレラクラシック>◇最終日◇1日◇北海道・小樽CC(7471ヤード、パー72)◇賞金総額1億5000万円(優勝3000万円)
ラブラブVだ!
高山忠洋(32=法仙坊GC)が、美人妻にささげる復活優勝を飾った。首位スタートから70で回り、通算17アンダーで、05年12月沖縄オープン以来のツアー通算3勝目を挙げた。06年以降は左手首痛に苦しみ賞金ランク30位以下に低迷していたが、昨年6月に結婚した梢夫人(29)の支えもあって復調。表彰式後には感謝のキスを交わした。
表彰式を終えたグリーン上で高山のもとに梢夫人が近づくと、カメラマンの要望に応じて、お互いのホオにキス。見つめ合う2人の周りが、ラブラブモードに包まれた。「36ホール回った日も、休まずついて歩いてくれた。感謝しきれないほど感謝してます。恥ずかしいけど、やったぞ!
と言いたい」。4年7カ月ぶりの勝利を支えてくれた美人妻に、頭を下げた。
力強い復活劇だった。首位で並んでスタートしたチャンドとの一騎打ち。同じ通算15アンダーで迎えた13番で、8メートルを放り込むバーディー。17番では3メートルのスライスラインを読み切ってトドメ。「胃が痛くなる思いで必死に、必死に戦ってました」。笑って優勝インタビューに応える高山の姿に、愛妻は涙を流しながら「かっこよさを再確認しました」とのろけた。
復活Vへの道は険しかった。03年から痛みがあった左手親指付け根の腱鞘(けんしょう)炎が、05年12月のツアー2勝目後に徐々に悪化。08年6月ミズノよみうりで棄権した後は、2カ月も試合に出場できないほど。クラブを振るどころか、ペットボトルのふたを開けることもできず、風呂では背中も洗えなかった。
ちょうど、そのころから付き合い始めた梢さんとは、昨年6月に結婚した。同9月からは専属トレーナーと契約し、約30種類のメニューで手首の筋肉の内側を強化。状態が良くなると、これまでは休養が不可欠だったオフ期間もラウンドし、パットの感覚が復調。この日、後半に奪った会心バーディーは、周囲の支えと自らの努力の結晶だった。
「若手がたくさん出てきて肩身が狭い思いをしていたけど、石川遼選手に負けないくらい頑張っていきたい。遼と優勝争いをしてみたい」と高山は高らかに“打倒遼”を宣言した。賞金ランクは9位石川を抜いて、5位に浮上。愛の力に支えられた32歳が、今年の男子ゴルフ界を熱くする。【木村有三】

