<女子ゴルフ:ニトリレディス>◇2日目◇28日◇北海道・桂GC(6523ヤード、パー72)◇賞金総額8000万円(優勝1440万円)

 鬼沢信子(フリー)が、記録ずくめの初優勝を目指す。8バーディー、1ボギーの65で回り、通算10アンダー134で前日7位から首位に浮上した。最終日にツアー初優勝すれば、40歳346日で史上3位の年長記録と、初Vまでの所要試合数1位の463試合となる。91年のデビューから出場できる試合はすべて出てきた「鉄女」にチャンスが訪れた。1打差の2位に金ナリ(韓国)がつけ、初日首位の諸見里しのぶ(24)馬場ゆかり(27)が2打差で追走する。双子の久保啓子、宣子(ともに23)は64位で予選落ちした。

 味のあるコメントが、鬼沢の口からあふれ出た。試合後「キザワ、ウエークアップしましたね」とまずは矢沢永吉風に第一声。「後半戦、寝てましたんで」と笑った。バーディーパットの距離を通常の「メートル」ではなく「歩数」で説明。「1番1歩、2番2歩…」とアウト6バーディーの猛攻を表現した。

 「大きかった」という16番ではバンカーからパーセーブ。17番では第1打を右の木に当てるピンチも1・5メートルのパーパットを沈めて、同じ9月17日が誕生日の石川遼ばりにガッツポーズ。「いえいえ、タイガー・ウッズです。いい時はタイガー・ウズ子でやってます」と、今度はウッズになった。

 勝てば40歳346日の史上3位の年長初Vになる。91年東鳩レディスからツアー463試合目での達成は1位の所要試合数記録。他にも小さな大会も含め、資格がある試合は全部出た。大病やけがもなく、強い体は「両親に感謝」という。

 プロ野球の鉄人、阪神金本を引き合いに出され「アニキ、尊敬してます。私はアネキでいきたい」と笑わせ「還暦シード?

 55歳ぐらいまでバリバリやりたい」と真顔で言った。4年ほど前からは相撲の「しこ」を取り入れ「20回ずつ2セットぐらいをストレッチに組み入れている」と体のケアにも気を配る。

 90年のプロテスト合格から21年目で巡ってきたチャンス。「思いっきり、いきたいですね。自分の心との勝負です」。ベテランが記録ずくめの初優勝に挑む。【赤坂厚】