<女子ゴルフ:日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯>◇初日◇9日◇奈良・グランデージGC(6601ヤード、パー72)◇賞金総額1億4000万円(優勝2520万円)
諸見里しのぶ(24=ダイキン工業)が、33年ぶり史上2人目の大会連覇へ首位発進した。6バーディー、ボギーなしの66で回り、2位藤田幸希(24)に1打差をつけた。11番パー4では第2打をミスしながら、残り47ヤードのバンカーからパーセーブし、波に乗った。8日に会場近くの奈良・明日香村にある高松塚古墳に出掛け、リフレッシュした効果も発揮。樋口久子以来の偉業へ、最高のスタートを切った。
難コースで奪った6個のバーディーより、会心のパーで諸見里が勢いづいた。「今日一番、自分を褒めることができた」。目をクリッと輝かせて自画自賛したのは11番パー4だ。
第1打を右の深いラフへ曲げ、第2打も引っ掛けた。残った第3打は、47ヤードと距離のある難しいバンカーショット。訪れたピンチにも「やっと練習してきた技が使える」と、楽しむ余裕があった。通常のサンドウエッジではなく、アプローチウエッジを選ぶと、クラブフェースを開き、ソールを滑らす意識で振り抜き、3メートルに寄せてパーを拾った。
7月全米女子オープンで、韓国人選手が50~60ヤードのバンカーから9番アイアンで寄せる姿を見た。「バンカーからでも、いろんなアイアンを使えなきゃだめだ」と痛感。帰国後練習してきた新たな技を、大事な国内メジャーで成功させ、首位発進につなげた。
今大会43回目で初めての奈良開催。城巡りが趣味の父朝明さんの影響で、歴史に興味を持つ諸見里は8日の練習後、明日香村へと足を運んだ。高松塚古墳などを、約1時間半かけて見て回った。感想は「丘でした」と笑ったが「メジャー大会なんで、時間がないと思っていたけど、場所が近かったので行って良かった」とリフレッシュ。今週は平城遷都1300年祭のマスコット「せんとくん」人形もキャディーバッグに付け、古都の空気を吸いながら集中力を高めている。
昨年の今大会を最後に1年間勝利がない。「チャンピオンじゃなくチャレンジャーという気持ちで臨んでいる。『スマートに、大胆に』というテーマで行きたい。自分にストップをかけずに突っ走っていきたい」。大会連覇なら76、77年樋口久子以来2人目の快挙。女子プロゴルフ界の新たな歴史作りへ、諸見里の言葉に力がこもった。【木村有三】

