<アマゴルフ:日刊アマ全日本レディース>◇初日◇4日◇女子=北海道・ザ・ノースカントリーGC(6080ヤード、パー72)◇参加155人

 北海道の雨と強風の中、中学生が飛び出した。安田彩乃(15=湘南学園中3年)が73で回り、首位に1打差の2位タイにつけた。小学6年で全国小学大会を制した逸材も中学入学とともに低迷。ようやく飛躍のきっかけをつかんだ。この日、堂西亜希子(27=屋島)が72のイーブンパーで単独首位。プロ野球・西武の工藤公康投手(47)の長女遥加(17=日出高3年)も2位タイと好スタートを切った。

 13メートルの強風で選手たちがスコアメークに苦しんだ。子供のころから湘南の浜風の中でプレーしてきた安田が悪天候を味方に付けた。「雨の中でしたが安定していました」。6番には5メートルのパーパットを沈めて勢いに乗った。前半は1アンダーで回り、後半スコアを落としたが2位タイに食い込んだ。

 子供のころバイオリン、バレエ、書道、そしてゴルフを習った。作曲家の三枝成彰氏を親せきに持つ「文化系」の家系。10歳になり父幸弘さん(53)の「好きなものを選べ」という問いに「ゴルフ」と答えた。湘南学園中にゴルフ部はない。男子生徒から「タイガー・ウッズ」と呼ばれながら、近くの練習場に向かい、1人で2時間、汗を流す。

 小6で全国制覇を果たしたが、伸び悩んだ。この日、きっかけをつかんだ。進学校に通うが「将来はゴルファーしか考えていない」と将来を見据えていた。