<女子ゴルフ:NEC軽井沢72>◇初日◇12日◇軽井沢72G北C(6603ヤード、パー72)◇賞金総額7000万円(優勝1260万円)

 ホステスプロの福嶋晃子(38=NEC)が抜群の飛距離を武器に、6バーディー、ノーボギーの66をマークし、2位と2打差の単独首位に立った。過去4回優勝という大会との相性の良さに加え、今週から採用したテーラーメイド社製の新ドライバーが爆発。15番パー4では、男子も顔負けの330ヤードドライブも披露した。

 桁違いの飛距離に、同伴競技者も観衆も、そして本人も驚いた。15番、364ヤード、パー4。福嶋はグリップエンドを少し余して短く握ったドライバーを「8割の力で」軽く振り抜いた。「ここまで飛んだのは初めてという当たり。グリーンエッジまで20ヤードまで飛んでいた」。推定飛距離、実に330ヤード。石川遼ら男子顔負けの飛距離だ。同組の北田も「もー、びっくりして言葉もないですよ」と笑うしかなかった。

 福嶋は「洋芝はどんどん距離が出てくれる」とコースとの相性を強調するが、新兵器の威力も大きかった。今季はドライバーのセッティングが悩みのタネ。「月曜にイライラしてドライバーを打ちすぎたら、首を痛めた」というほどのフラストレーションを一掃したのが、白いヘッドの新ドライバーだ。パー4ほとんどのホールで、第2打をウエッジで狙える位置まで運び、バーディーチャンスを量産した。

 7月に結婚した夫も、福嶋の両親と仲良く観戦。精神的な支えも、福嶋の好プレーにつながっている。「優勝は2日目が終わった時点で考える。今日のようにパターのミスが多いと、まだ優勝争いはできない」。日米通算26勝の実力者だけに、冷静に新婚初勝利への道筋を見据えた。【塩畑大輔】