<男子ゴルフ:関西オープン>◇3日目◇20日◇兵庫・小野GC(6920ヤード、パー71)◇賞金総額5000万円(優勝1000万円)

 池田勇太(25=日清食品)が4パットを2回もたたいた。1番パー4で3オン4パットのトリプルボギー、9番パー5は2オンしながら、4パットでボギー。72で通算1オーバーの31位とV戦線から完全に脱落だ。昨季平均パット数1位の“名手”が、前週の全米プロに続いてパットに泣いた。ツアー未勝利の趙■珪(23=韓国)が通算12アンダーで首位。プロ13年目の吉永智一(33)が首位と4打差3位に浮上した。

 ギャラリーが2度、池田のパットに息をのんだ。1番パー4。ピン左7メートルのパーパットが1・5メートルショート。ボギーパットも外し、返しの70センチがカップをなめた。9番パー5。ピン左上12メートルからのイーグルトライが1・5メートルショート。バーディーパットを外し、返しの1メートルがまたカップをなめた。ただでさえ珍しい4パットを、1ラウンドで2回。自身初の屈辱を「パットは普通。あんなところにピンを切ってるのが悪い」と説明するが…。

 何かがおかしい。プロ転向後、平均パット数の部門別ランクは09年3位、昨年1位。ところが、今季は11位。昨季まで1度もなかった4パットも4月つるやオープン初日に喫してからすでに4度目だ。先週の全米プロにはパットを3本持ち込んだ。名手ゆえの悩みを抱えている。

 今大会のグリーンは、多くの選手が「極端に遅い」と言うものの「1ラウンドで2度の4パット」は今季ツアー全体で初の珍事。賞金王を狙う男にはイヤな“事件”だ。【加藤裕一】※■は王へんに民