<男子ゴルフ:ブリヂストンオープン>◇初日◇20日◇千葉・袖ケ浦CC袖ケ浦C(7119ヤード、パー71)◇賞金総額1億5000万円(優勝3000万円)

 選手会長の宮本勝昌(39=ハートンホテル)が1イーグル、7バーディー、1ボギーの63で、後続に4打差をつけ単独首位に立った。2年ぶりに選手会長に復帰した今季は選手会の仕事とプレーの両立に苦しみ、賞金ランク48位と低迷する。心技が崩れたときの支えは体。史上最多147試合連続出場記録を更新した肉体を武器に、今季初優勝を狙う。石川遼(20)最年長記録を狙う中嶋常幸(57)は2アンダーの10位。連覇中の池田勇太(25)は3オーバーの77位と予選落ちの危機に見舞われた。

 選手会長は忙しい。単独首位で終えたラウンド後も、練習を中断して、深堀圭一郎前会長らと話し合いを持った。ツアーの問題点、ドーピング問題、スポンサー…。自身のプレーだけでなく、ツアー全体を見渡さなければならない。賞金ランク48位と苦しむが「体だけは丈夫なんで。そこが救いで耐えてます」と笑顔で言った。

 06年以降は無休。史上最多147試合連続出場となった今大会初日は、スタート10番から15メートルのバーディーパットをねじ込むなど勢いに乗った。コースレコードには1打及ばなかったが63のビッグスコア。それでも会見では「(賞金ランク1位)■相文(韓国)が走っている。盛り上げる記事を書くのも大変ですよね」と自らのことより、ツアーの心配をした。

 今後の目標は06年から5年連続出場中の最終戦日本シリーズJT杯(12月1日開幕、東京よみうりCC)。まだ出場権はないが、今季優勝者、国内賞金ランク25位以内の選ばれし者が出る最終戦にはこだわりを持つ。今大会は用具契約先のブリヂストン主催で思い入れも強い。学生時代の91年から出場。00年には使用球をめぐるルール違反で1打差2位に泣いた過去がある。「自分の契約メーカーの大会で勝ちたいですね」。最後に自分の欲を見せた。【田口潤】※■は裏の里が非