<女子ゴルフ:大王製紙エリエールレディス>◇2日目◇19日◇香川・エリエールGC(6419ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝1800万円)

 古閑美保(29=京セラミタ)の“引退試合”が、最終日を迎える。勝てば今季最終戦LPGAツアー選手権(24日開幕、宮崎CC)に出場できるが、この日は71で通算3アンダー、首位と7打差の14位。今日20日にプロ生活11年の集大成をぶつける。藤田幸希(25)が通算10アンダーで首位に立った。

 古閑が少し寂しげに笑った。「みんな、崩すどころか、伸ばしてる。私、実力ないんだな」。願い通り、この日の天気が崩れた。1時間36分の中断が入るほど、大雨で条件が悪化したコースで、71とスコアを伸ばした。だが、首位は4打差から7打差に遠のいた。

 全盛時に比べ、ドライバーの飛距離が約10ヤードは落ちた。当然、第2打で持つクラブの番手は上がる。ピンに絡む機会は減る…。「前はバーンといくイメージがあった。そんな自分と違うことは、わかってる。今は1つ1つのバーディーがすごくうれしい」という。

 最終日に1番からスタートできる好順位で予選通過という、最低限の目標はクリアした。「明日、最後に18番グリーンに上がってこられる。やっぱり9番じゃねえ」。次の目標は1つでも上で終わること。フィナーレを先送りする7打差逆転Vへ。全力で挑戦するだけだ。【加藤裕一】