<アマゴルフ:文部科学大臣杯争奪全日本大学・高校対抗戦>◇最終日◇23日◇滋賀・日野GCクイーンC(6991ヤード、パー71)

 怪物アマチュアの松山英樹(19=東北福祉大2年)が、大学入学後の主要タイトル10冠目を圧勝で獲得した。首位スタートから7バーディー、3ボギーの67で回り通算5アンダー。2位に6打差をつけた。この日のうちに大阪経由で空路高知へ移動。今日24日に開幕する日本ツアー、カシオワールドオープン(高知・Kochi黒潮CC)の予選ラウンドでは同学年のライバル、石川遼(20)と同組で対決する。

 最後の18番もあっさりとバーディーで締めた。松山は4メートルのスライスラインを真ん中から沈めた。首位から出て、7バーディーを奪う猛攻で67をマーク。2位に6打差をつける圧勝に「いい練習になりました」と、余裕の笑みを浮かべた。

 2週前の三井住友VISA太平洋マスターズで史上3人目のアマチュア優勝を果たし、先週のダンロップフェニックスは43位。宮崎から滋賀へ移動した直後の今大会では、自分でキャディーバッグを背負って戦った。「しんどいですよ」と言いつつも「これくらいで疲れるようじゃダメ。いいトレーニングになった」とサラリと話した。プロツアーで勝ち、学生の試合にも勝つ。そんな怪物アマにプロの谷口徹も「大学の試合にしっかり勝つことが大事。偉いねえ」と絶賛した。

 強行軍の中、大学入学後の主要タイトル10冠目を獲得すると、大阪経由で空路高知へ飛んだ。午後5時前にはカシオワールドオープンの会場に到着。今日24日の開幕に備え、日没までパット練習をした。明徳義塾高時代を過ごした思い出の地だけに、燃える思いがある。「上位に行かないと恩返しもできない。ベスト10より上を目指してやるのが目標。チャンスがくれば優勝を狙いたい」。石川と同組で回る予選から、全力で上位を狙う。【木村有三】