<米女子ゴルフ:ホンダLPGAタイランド>◇最終日◇19日◇タイ・サイアムCC(6469ヤード、パー72)

 宮里藍(26=サントリー)が粘りの追い上げをみせながら、惜しくも2位フィニッシュとなった。首位スタートで臨んだ前半でスコアを伸ばせずに苦しみ、最終組で優勝争いを繰り広げた曽雅■(23=台湾)と一時は4打差まで離されたが、後半に4バーディーを奪取。7バーディー、3ボギーの68で回って盛り返し、通算18アンダー。2年ぶりの今大会Vは逃したが、大会連覇となった世界ランク1位の曽と1打差のデッドヒートを繰り広げ、収穫の多い今年初戦となった。

 宮里の集中力は途切れなかった。首位スタートながらも5番、6番で連続ボギー。9番ではバンカーにはまってボギーと苦しんだ。同組で2位スタートの曽が前半を1イーグル、3バーディーでスコアを伸ばし、一時は4打差まで離されたが、後半に粘った。10番、15番でバーディー。迎えた16番パー3。第1打でグリーンを外したが、パーで乗り切り右拳を強く握った。17番、18番で連続バーディーを奪った。優勝は逃したが「どこかで必ずチャンスが来ると信じ、粘り強いプレーができました」と納得の表情を浮かべた。

 大会連覇した曽を最後に追い詰めた。首位の曽と1打差で迎えた最後の18番パー5。第1打を打つ際にカメラのシャッター音があり、左のラフへ痛恨のミスショットしたが、曽もティーショットを木に直撃。第3打では先に打ったアプローチでピン近くに寄せ、プレッシャーをかけた。最終的には曽の天才的な第3打が生まれ、ともにバーディー。1打及ばずに2位となったが「曽雅■相手に臆することなくできたのが良かった。ものすごい内容の濃い初戦からの試合。自分の力を出し切ったけど曽が1つ上手だったのかな」と振り返った。

 HBSC女子選手権(シンガポール)が23日から開幕する。蒸し暑いタイで最後まで優勝争いできたことで今季への手応えもつかめた様子。宮里は「自分のゴルフが貫けた。収穫が多いので、いい形で次に入れる」と自信を深めていた。※■は女ヘンに尼