<米女子ゴルフ:RRドネリー・ファウンダーズ杯>◇最終日◇18日(日本時間19日)◇アリゾナ州フェニックス・ワイルドファイアGC(6613ヤード、パー72)◇賞金総額150万ドル(約1億2000万円)優勝22万5000ドル(約1800万円)

 宮里藍(26=サントリー)が、世界ランク1位曽雅■(23=台湾)にまたも競り負けた。逆転負けした2月ホンダLPGAに続く最終日最終組対決で、同じ首位からスタートしたが、悪天候で3度中断される中で68で回った曽に対し、宮里は69。通算17アンダーで1打差の2位に終わった。29日開幕の今季メジャー初戦クラフト・ナビスコ選手権(米カリフォルニア州)で最強女王にリベンジする。

 18番グリーンは、すっかり薄暗くなっていた。曽との死闘を終えてホールアウトした宮里は「今何時ですか?

 7時?

 終われると思わなかった」とつぶやいた。雷雨で途中3度も中断され、再開後も横なぐりの雨やひょうが降り、気温も下がる悪天候。その中で世界1位の強敵と互角に渡り合った。負けはしたが、顔には充実感も漂っていた。

 宮里

 寒いと距離が落ちるので全然飛ばなかったけど、スコアを伸ばせて最後まで粘れたことはすごく自信になる。勝ち負けは運。ディレイ(中断による遅れ)がなければ、展開も違っていたと思う。我慢していけば、自分にも運が回ってくる。

 リベンジを心に期して臨んでいた。曽とは2月ホンダLPGAでも最終日最終組で回り、1打のリードを逆転され、1打差で2位に終わった。「願ったりです」と再戦に気合も入っていた。しかし、荒れた空模様が誤算だった。8番までに3バーディーを決めて首位に抜け出した直後の10番で2度目の中断。約1時間後に再開したが微妙に感覚がずれたのか、16番までバーディーを奪えなかった。そのスキに曽に5バーディーを奪われ、1打差で惜敗した。

 天候以外にも、反省点はある。11番は3メートル、13番は4メートルのバーディーチャンスを逃した。「要所でパットを決められなかった。ヤニ(曽)との差が出た」と宮里。しかし、気持ちは後悔よりも、次の大一番へと向いている。22日開幕の起亜クラシックを挟んで、29日からは今季メジャー初戦クラフト・ナビスコ選手権が始まる。「自分としてはすごく手応えを感じている。メジャーに向けてもいい調子でやれている。このままいいプレーを続けていきたい」。直接対決2連敗を喫した曽への雪辱は、大舞台で果たすつもりだ。※■は女ヘンに尼