<女子ゴルフ:ワールドレディスサロンパス杯>◇最終日◇6日◇茨城・茨城GC西C(6649ヤード、パー72)◇賞金総額9000万円(54ホール競技に短縮のため75%加算)優勝1800万円

 今季の国内メジャー初戦で、日本勢が総崩れした。首位と7打差の10位で出た宮里藍(26=サントリー)は2バーディー、3ボギーの73と伸ばせず、通算3アンダー213の10位に終わった。有村智恵(24)ら国内トップ勢も突風などのコンディション変化に苦しんで低迷。5位以内に日本勢不在の危機に、宮里が自戒の念を込めて警鐘を鳴らした。アン・ソンジュ(24=韓国)が、通算8アンダーで突入したモーガン・プレッセル(23=米国)朴仁妃(23=韓国)との3人プレーオフを制し、大会連覇で今季初優勝を挙げた。

 プレーオフにもつれたドラマチックな優勝争いに、日本人は不在だった。突風の吹き荒れる状況に日本トップ勢は苦しんだ。宮里藍は10位、横峯は33位、有村は43位と寂しいメジャー大会になった。前半に2バーディーを奪ったが、後半に3ボギーと崩れた宮里は「この風が続けばチャンスはあると思ったけれど、それ以前の問題。距離感が合わず、前半の流れを維持できなかった」と猛省した。

 09年賞金女王の横峯は前週からのどの痛みを訴え、大会前には病院で点滴を打って大会に臨んだ。「悪かった原因はよく分かっているので」と言えば、頭痛と吐き気で体調を崩した病み上がりの有村も「たくさん課題が残りました」と暗い表情。賞金額が高い国内メジャー制覇に向けてピークを持っていく調整はできていないようだった。

 気候などの条件は全員が同じだが、メジャーで海外勢と競り合えない。宮里は「(海外勢は)勝つことにハングリー。ゴルフ場では自分の位置を意識して張り詰めた緊張感がある。言い方は良くないけれど日本人にないギスギスした部分。勝ちに貪欲ですね」と強調。日本勢の奮起が期待される近年だが、心身のタフさが足りないようだ。【藤中栄二】