<米男子ゴルフ:ノーザントラスト・オープン>◇最終日◇17日◇米カリフォルニア州パシフィックパリセーズ、リビエラCC(パー71)

 石川遼(21=フリー)が、日本ツアーの国内開幕戦の4月の東建ホームメイト杯に出場することが濃厚になった。この日、石川は3バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの74で回り通算5オーバー、289の61位タイとなった。今季初の予選通過を果たし最終日までプレーしたことで、米ツアーで戦っていく第1段階のメドがついた。米国でグレードアップした石川遼が、日本のファンの前に凱旋(がいせん)する。

 石川は「数字的にシードが確実になるか、日本へ帰っても、戻って確実にシード権を取れるという流れになれば」としながらも、もともと母国の開幕戦出場の意向を持っていた。だが、初戦から3連続予選落ちで、検討の余裕がなくなっていた。それが最終日までラウンドして流れのきっかけができた。「東建に出られるならば出たい。それには、これで大丈夫というふうにならなくては」とする父勝美氏も今大会の結果から「ショットは、もう問題ない」と話した。

 池田が今季から史上最年少で選手会長に就任したことも理由の1つ。勝美氏は「彼は非常に頭のいい人間だから、選手会長も立派に務めてくれるはず。協力してあげないと」と話す。それが石川の国内開幕戦出場だ。

 この日の石川は、前半のインはボギーが先行しながら、しぶとく取り返して粘った。後半は2番から3連続ボギーで、ズルズル崩れるかと思わせたが、残りのホールをパーでしのいだ。石川は「ふがいなくて悔しいけど、学んだこともたくさんある。一番足りないのはアイアンの精度。微調整ではなく、もっと練習量が必要」と、次週ホンダクラシックに照準を合わせた。【小谷野俊哉】